ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

詰将棋

短編詰将棋の魅力

1 短編詰将棋の位置づけ 二十歳ぐらいまでは一歳の年齢差がとても大きい。学びの学年差を考えると明白だ。 長編の詰将棋では31手も39手も表現できる内容に大差はないが、3手から9手の一桁になると、俄然趣が違う。 俳句や短歌の世界だと云ってしまえば語弊…

浦野真彦八段による「詰将棋解答選手権対策講座」

第10回詰将棋解答選手権・初級&一般戦については去る4月13日に終了したところである。 今年の会場の一つである大阪会場にて本番前に浦野八段が昨年の初級戦6題を題材に対策講座をされた。 その内容は約30分、初級者向けに詰将棋の考え方・解き方、解答の書…

類似作かもしれないが・・・

詰将棋解答選手権(初級・一般戦)が無事終了して、ここ2,3日ゆったりしていた。 詰将棋の解図のトレーニングでもしようかと、中田章道七段の近著「逆転の5手詰」をタイムトライアル風に解いていたら、第192番で手が止まったというより一瞬図面にクギ付けに…

第10回詰将棋解答選手権(福岡会場)

今年の詰将棋解答選手権の初級戦・一般戦が4月13日全国各地の会場で開催された。私がこの福岡会場の運営責任者を務めて、今年で4年目になる。 今年は特に参加者全員(14人)が小中学生を中心とした高校生以下という年齢層になったのは初めてのことである。将…

詰パラ各学校の評価点

詰パラ各学校の解答の際はABCいずれかの評価をしてもらう規定になっている。A3点、B2点、C1点として計算し、結果稿で当該作品の順位付けを行っている。最近、高い評価を得る作品が多く?評価点のバブル化がおこっているのではないかと一部懸念され…

「詰将棋解答選手権 2012 」の発行

上記表紙図柄による「詰将棋解答選手権2012」の本が実行委員長の若島正氏より3月6日送られてきた。 例年、この年鑑とも云える当該本は大会が開催された年の夏ごろまでには発行されてきたが、昨年は チェスの世界大会の招致が神戸であり、年内発行までに…

撫子

関西の創棋会による詰将棋作品集「撫子」が出版された。第7弾の作品集になるとかで、初の200頁超え(226頁)を達成し、内容も作品解説から随筆まで、おまけに創棋会の各種データなど盛り沢山の内容となっている。収録されている作家メンバーがこれまた凄い。…

第10回詰将棋解答選手権(福岡会場)の案内

実施部門:初級戦&一般戦 運営協力:詰将棋九州グループ(九G) 会場:クローバープラザ 5階 福岡県春日市原町3丁目1番7号 JR「春日」駅徒歩1分、西鉄「春日原」駅徒歩9分 会場URL→http://www.cloverplaza.or.jp/ 日程:平成25年4月13日(土)午後 初…

将棋世界ムック本「羽生善治」

谷川浩司九段に続いて標記のマイナビムック本が最近出版された。囲碁棋士の張栩さんとの巻頭対談を一番興味深く読んだ。そのなかでも、特に目を引いた詰将棋と詰碁に論じた部分を抜粋する。 羽生:張さんは「詰碁」が得意でよく作られるそうですが、実戦の寄…

懸賞詰将棋の解答

新春懸賞詰将棋の解答結果は次の通りです。<正解手順> 36金 同銀 54銀 同と 43龍 同銀 46馬 44玉 35角成まで9手詰。<短評> ・13角が変化でも動く。 ・龍捨てが強烈。 ・変化の31角成に気づかなくて迷走。作意はすぐなのに。 ・龍を捨てるタイミングがポ…

第50回九州G例会報告

日時:平成25年1月12日(土)PM1−5場所:博多市民センター参加者:石川和彦、岩本修、太田慎一、倉掛又一、酒井博久、千々岩倫太郎、八尋久晴 以上7名二次会の参加者:6名 1 例会にはいつものメンバーに加えて、県外からは岩本修氏が参加された。 例…

新春懸賞詰将棋

今年は詰パラの担当も5年目に入りました。昨年はパラ同人入り、詰将棋小冊子を作成などしましたが、今年ももう少し変化のある年にしたいと思います。11月の懸賞詰将棋の解答ブログで御約束したように、年の当初にあたり詰将棋を出題いたします。・11月に出題…

秋の夜長に挑戦(懸賞詰将棋)の解答

11月1日付けブログで出題した詰将棋の解答です。<正解手順> 23桂 22玉 11角 12玉 22金 同銀 同角成 同玉 11銀 23玉 22金 同金上 同銀成 同金 32銀 同金 13金 33玉 23飛 同金 同金 同玉 22金 13玉 12金 23玉 22飛成 まで27手詰。 <短評> *駒を気持ちよく…

秋の夜長に挑戦(懸賞詰将棋)

秋の夜長に挑戦ということで、実戦型中編詰将棋3題の懸賞出題です。上記、3題はいずれも私の実戦を素材に創作したものです。 解図のヒントを兼ねて、作品のいきさつを紹介いたします。 第1問は居飛車穴熊を相手に攻めていた終盤戦。72飛と3×4の配置は…

ブログ2周年記念懸賞詰将棋

ブログを開設して、この10月で3年目に入りました。 その2周年を記念して懸賞詰将棋を出題いたします。 全問(3題)正解者より、10名を限度として、昨日のブログで紹介した「詰将棋入門」を進呈いたします。・解答方法は初手と最終手と手数だけでOK…

詰将棋入門(復刻版)

私は現在、詰将棋パラダイスの小学校の担当をしていますが、30代の頃、即ち昭和57年(1982年)7月〜平成2年(1990年)12月までの8年6カ月の間、ヤング・デ・詰将棋(現在の詰パラ誌における同名の前身)という初心者コーナーの担当をしていました。 担当を始…

詰将棋作品集「すなどけい」

北海道の詰将棋作家である松田圭市氏が標記の詰将棋の本をこの9月に出版した。 詰パラ誌でも、よく存じ上げている方だが作品集を出すといううわさも聞いてなかったので少々驚いている。 作品集そのものをまだ求めていないので、その内容がよく分からない部分…

第49回九州G例会報告

日時:平成24年8月18日(土)PM1〜5場所:博多市民センター参加者:石川和彦、岩本修、太田慎一、倉掛又一、佐々木寛治郎 酒井博久、千々岩倫太郎、松重郁雄、八尋久晴 以上9名二次会の参加者:7名1 例会はいつものメンバーに加えて、県外からは奈良…

スーパーあつし君

将棋世界の連載物に「感想戦後の感想」というのがあるが、この9月号で宮田敦史六段が登場した。 詰将棋を解く能力に優れるなど、終盤の読みの正確さで、「スーパーあつし君」のニックネームで呼ばれ出したのは奨励会時代の頃からと思われるが、詰将棋界で注…

詰将棋(ちょっと手強い7手詰)200題

森信雄七段の標題の詰将棋作品集が実業之日本社より出版された。 サブタイトルのちよっと手強いに少し期待して購入した。 「あっと驚く・・・」の延長線上にある作品かと期待したが、中身は品よくまとまった初心者向けの作品集といった感じである。すなわち…

詰将棋全国大会参加記

長野県松本市での全国大会の1週間前頃から九州北部はTVなどで述べられていたが、これまで経験したことがないような(はじめて聞く表現)集中豪雨に見舞われていた。 このような状態では旅立つ日にJRが不通になるかも知れないと思い、3日前にまずは大阪…

斎藤慎太郎四段

米長会長が週刊現代に連載しているコラムに「名勝負今昔物語」というのがある。 この6月30日号に掲載されたのが斎藤慎太郎(1993・4・21生まれ)四段の記事である。 内容は前半が師匠となる畠山鎮七段への弟子入りのいきさつなどが紹介されている。 後半は1…

詰将棋サロン(将棋世界)

将棋世界7月号の詰将棋サロンで担当の村田顕弘五段が次のように述べている。作品にこだわりを持って、納得がいくまで作品の美化に努めること。「作品の美化」とは 1 作意手順を綺麗な手順に仕上げること。 2 駒余りや余詰をなくすこと。 3 盤面の使用駒を…

羽生の五手詰

「羽生の五手詰」という新刊本があるが、これは羽生さんが作った詰将棋ではなく「監修」という方法を採っている。 私は昔より監修という形式での出版物(特に将棋関連)が好みではない。 出版社にとってはいざ売らんがための常套手段だろうが、羊頭狗肉とい…

懸賞詰将棋の解答

詰パラ入選百回を記念して5月15日に懸賞詰将棋を出題したがその解答結果を公表いたします。<正解手順> 15銀 同玉 24銀 同香 49角 26玉 15龍 同玉 16金 まで9手詰。 <短評> *49角の狙いが簡潔に表現されている。 *24銀の退路封鎖の捨て駒が印象的でした…

詰将棋パラダイス入選百回記念懸賞詰将棋

詰将棋パラダイスで、この4月にて入選百回を果たした。 初入選が昭和49年なので足掛け38年を要した。 初入選の2年前の昭和47年からの詰パラ会員で、40年近くかかったけれど、読むだけの会員だった時期(これを詰パラでは冬眠会員という)もかなりあり、この3…

詰将棋作家の風格

よく関西方面へ旅に出る。関西の地は私が青春時代の4年間を過ごした土地でもあり、その郷愁と共に、ここ数年、大阪へ呼ばれているという感じなのである。 梅田界隈を歩いていると、私に地元の人、然とした風情というか風格が漂うのであろう、観光客と思しき…

第9回詰将棋解答選手権(福岡会場)の案内

実施部門:初級戦&一般戦 運営協力:詰将棋九州グループ(九G) 会場:クローバープラザ 5階 福岡県春日市原町3丁目1番7号 会場URL→http://www.cloverplaza.or.jp/ JR「春日」駅から徒歩1分 西鉄「春日原」駅から徒歩9分 日程:平成24年4月7日…

第5期さざんか詰将棋順位戦

詰将棋順位戦といえば詰将棋パラダイスのそれがよく知られているが、これはそのネット版ともいうべきものである。第5期さざんか詰将棋順位戦が作品を募集している。「詰将棋おもちゃ箱」から「サイト一覧」へ行き、「さざんか将棋倶楽部」にアクセスすると…

詰将棋(解く人、観る人、作る人)

詰パラ9月号小学校の解答の束が編集部より10月9日届いた。解答の中に選題の言葉に対する読後感をお寄せいただいた方が4,5通あったが、なかに否定的な見解を述べられていた方があった。結果稿で説明をしたいが紙数の関係で意を尽くせないのでこのブログで補…