ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

倉敷籐花戦での快進撃

9月18日倉敷籐花の準決勝戦が行われた。

先手・石本さくら女流初段vs後手・甲斐智美女流5段。

戦型は互いに3間に振る相振り飛車となった。

途中図は先手が63手目に98角と打ったところである。

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実はこの角はのちほど76角とあがり、また98角と戻るなど都合3回往復している。最後は76角で相手の飛車の動きを封じ込めるのに一役買うという活躍だった。思うにこの98角はこの勝負を制する勝負手だったのだろう。119手で難敵をくだした石本さんだが、挑戦者決定戦の相手は中井広恵女流5段。振り飛車を<しない人>より<できる人>を応援したくなるものだ。新しいヒロインの誕生をひそかに期待する。

今回の詰将棋:15手詰

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優柔不断

 9月14日女流王座戦の挑戦者決定戦がおこなわれた。先手・里見香奈女流4冠vs後手・伊藤沙恵女流3段の一戦。この二人なら相振りになることを期待して観戦開始。先手里見さんはいつでも飛車が振れるような駒組で動く。対して後手伊藤さんも相振り模様に動き、先手が飛車を振ったのを確認して自らも振りたいところだ。ところがこの互いに牽制しあうような駒組が延々1時間近く続き、作戦上の駆け引きとはいえ少々、イライラしてきて私のような何が何でも振り飛車という輩には優柔不断にしかうつらない。ついに先手は21手目26歩と突いて居飛車を明示した。これに対して後手はどうするかだがこれまでの後手の棋風からすると居飛車にするところだろうがなんと中飛車にしてくれた。

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途中図は先手33手目46銀の昼食休憩時の局面。

その後、将棋の流れは先手が地力を発揮して中盤のねじり合いでまさっていたようだ。後手も見せ場を作ってくれたが135手で屈した。残念だったが、伊藤さん、振り飛車をみせてくれてありがとう!

今回の詰将棋:29手詰

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「表彰状」来たる

 詰将棋全国大会が12年ぶりに九州(博多)で開催される予定であったがコロナ禍で中止となった。本大会では「看寿賞」・「門脇芳雄賞」などの表彰式がイベントの一環として行われることになっていた。

 先日、この「門脇賞」の表彰状が送付されてきた。りっぱな額縁におさまり、かなり見栄えがする。本来なら全国から参加する百人近い詰将棋愛好家の祝福を受けながらの表彰状授与式は最高の演出になるところだったが、その点少し残念である。看寿賞を受賞された方々も同じ思いであろう。

 あらためて賞に恥じない詰将棋界での活動に心がけていきたい。

今回の詰将棋:17手詰

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相振りで及ばず

 9月4日は女流王座戦準決勝の残りの一局が行われた。先手・里見香奈女流4冠vs後手・山根ことみ女流2段の対戦で相振り飛車(3間vs向かい)となった。里見さんは山根さんが振り飛車党であることを重々承知の上で相振りに誘ったように思える。途中図は夕食休憩時点での局面で先手が55手目で44歩と突きだしたところである。

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再開後も山根さんは積極的な指しまわしをみせたが駒損をしたりして自然に先手との駒の働きに差が出てしまった。103手で先手の勝。やはり相振りにおいても「一日の長」といったところであろう。勝った里見さんは伊藤女流3段と挑戦権をかけて対戦する。里見さんが早々に振り飛車をめざすと伊藤さんは相振り飛車で応じるだろう。そうあってほしいが序盤のかけひきも見所である。

今回の詰将棋:15手詰

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「7手詰」の詰をどう読むか

 Youtube棋士会チャンネルをみていたときのことだ。畠山鎮8段と藤井奈々女流初段の二人で棋士作成の詰将棋を20分間ほど出題・解説をしていた。

 畠山8段は解答手順の末尾で「7手づみ」でしたと発声していた。私は「7手づめ」というものだとばかり思っていた。

 最初聞いたとき違和感というより妙に納得させられるものがあった。棋士は指し将棋が本職である。終盤や解説などで「この局面ではつみがありますね。」などと言っている。多分この習性から「7手づみ」と表現したのだろう。

 すると急に「づめ」が詰将棋界ではゆるぎないものなのかなと気になってきた。少なくとも私のまわりの詰キストは変わらないのだが。

 まあ「詰将棋」と「詰め将棋」の問題に比べたらさして気にするほどのことはないのかもしれない。

今回の詰将棋:19手詰

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思いがけない振り飛車

 9月3日女流王座戦の準決勝の一局。先手・伊藤沙恵女流3段vs後手・加藤桃子女流3段の対戦でなんと先手が角交換四間飛車を目指した。この二人の対戦ではてっきり相居飛車だろうと思い、一応確認してから本日は王座戦第1局に集中しようと思っていた矢先の出来事である。パソコンを2台開くことになった。さて途中図は昼食休憩時点での局面で先手が45手目で36歩と指したところである。

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 再開後は玉頭戦気味になった。先手は後手玉を7筋方面へ追う形になったが、互いに角打の好手も出るなどして先手玉は55玉と天王山へ出てからは勝ちやすくなったようだ。119手で先手勝ち。伊藤さんの将棋は相振りの時だけみてきたが本格的に振り飛車党を目指すなら、こちらも真剣に応援したくなるというものだ。今回対抗型の振り飛車側をもって指すということはあまり経験がないかもしれないがその心意気を大いに買いたい。

今回の詰将棋:11手詰

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詰将棋の解答(8月ブログ分)

8月4日分*21龍 同玉 13桂打 同香 33桂打 11玉 21金 12玉 22金 同金 21銀 11玉 12金 同銀 同銀成 同玉 21銀 11玉 12銀打 同金 同銀成 同玉 21馬 23玉 22金 まで25手詰

8月5日分*73銀 61玉 62銀成 同金 51金 同玉 41飛 52玉 61角 同金 63金 同玉 61飛成 74玉 64角成 85玉 86金 94玉 95歩 84玉 74馬 同玉 64龍 まで23手詰

8月6日分*21金 同玉 33桂生 同金 31金 同玉 42銀 同玉 51角 32玉 41角成 22玉 31馬 同玉 42銀 21玉 22金 同玉 33銀成 13玉 23成銀 同玉 33金  13玉 22銀 まで25手詰

8月7日分*63銀 同金寄 同桂成 同金 61銀 71玉 72銀打 同飛 同銀成 同玉 63角成 同玉 62飛 同玉 53金 72玉 62金打 まで17手詰

8月8日分*82銀 61玉 62桂成 同金 43馬 52金寄 53桂 62玉 71角 72玉 63桂成 同玉 64銀 同玉 65金 63玉 54馬 まで17手詰

8月9日分*32角成 同銀 31銀成 同玉 42金 22玉 32金 23玉 22金 13玉 12金 同香 22銀 23玉 32銀 22玉 21銀成 同玉 22銀 まで19手詰

8月12日分*62銀成 同金 72香 同金 61角成 同玉 52金 71玉 62金打 同金 同金 81玉 72金 同玉 73銀 61玉 62金 まで17手詰

8月14日分*32角成 同銀 14桂 同金 23金 同銀 21飛 同玉 23飛成 22金 33桂 11玉 12銀 同金 21龍 まで15手詰

8月17日分*91銀 71玉 82銀打 同銀 同銀成 同玉 94桂 71玉 82銀 61玉 62角成 同金 72銀 同玉 71金 まで15手詰

8月19日分*22金 同玉 31銀 33玉 42銀生 同金 同龍 22玉 33金 同桂 32龍 同玉 43角 同玉 42金 まで15手詰

8月25日分*61飛 41桂 42と 同玉 53金 同桂 31角 32玉 41飛成 同玉 42金 まで11手詰