ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

「倉敷藤花戦」始まる

 第30期倉敷藤花戦3番勝負が11月2日開幕した。

先手西山女王の3間飛車に後手里見倉敷藤花の同じく3間飛車で始まる。

先の女流王将戦ではこの二人が3局を戦い、西山さんがタイトル獲得したのは周知のとおりである。この3局とも里見さんが居飛車を指していた。振り飛車フアンとしては「あら、まあ」という感じだった。それをうけて今回は戦型が注目されたが相振り飛車に落ち着いた。やはり、この二人なら「相振り飛車」がよく似合うところである。

さて、下図は昼食休憩の途中図で先手65手目97角と指したところである。

 戦況は互角のまま午後の対局が再開された。

再開後の後手の一手は52飛から22角と5筋に焦点を合わせてきたが22角自体は苦心の一手だったようだ。先手34歩に後手56歩と共に歩を突き出して激しい攻め合いとなった。後手の94手目45歩が印象に残るなど、後手の切り合い勝ちとなり104手で第1局を制した。

 第2局は恒例の倉敷市で11月26日に行われる。

今回の詰将棋:15手詰

 

一手損、居飛車返り

 10月28日に女流王将戦第3局が行われて西山女王が勝ちタイトルを獲得した。

白玲戦後、動いたタイトル数もこれで再び里見5冠・西山2冠となった。

その第3局の開始当初の局面図である。

図は後手西山女王が8手目に24歩と指したところである。

これに対して先手里見女流王将は28飛と指したのがなんともしっくりこない。

対戦相手は端から飛車を振ってくることが分かり切っている相手である。

居飛車を指したかったら最初から26歩と指せばよいし、相振り飛車がイヤだから戻ったとは理由にならない(相振り飛車の実戦は手練れではないか)。

とにかく、飛車という大駒が振り飛車という旅に出て、何か忘れ物をしたかのように戻ってくるみたいなのだ。

最後に勇気を出して言ってみたい。

「こういう指し方はとても嫌いだ」

 

今回の詰将棋:21手詰



 

 

詰将棋の解答(10月ブログ分)

10月1日:73桂打 72玉 81角 82玉 61桂成 73歩 同桂成 同金 72金 同銀 同角成 同玉 71飛 63玉 73飛成 54玉 45銀 同玉 46金 54玉 55歩 65玉 75龍 まで23手詰

 

10月15日分:82角 81玉 93桂 同銀 92銀 82玉 83角成 71玉 63桂打 同金 同桂生 同金 61金 まで13手詰

 

10月19日分:62銀 同金 41飛 51銀 同飛成 同玉 42銀 同玉 24角 52玉 43銀 61玉 62馬 同玉 51角成 同玉 52金 まで17手詰

 

10月21日分:55桂 53玉 52銀成 同金 43金 同金 62銀 42玉 51銀生 41玉 31と 同玉 43桂生 21玉 31桂成 同玉 32金 まで17手詰

 

10月23日分:22銀 同玉 33金 31玉 53角 21玉 13桂 11玉 23桂 12玉 22金 同玉 31角成 12玉 11桂成 同玉 21桂成 同馬 23桂 12玉 13馬 まで21手詰

九G(詰将棋会合)へ行く

 九G(九州詰将棋グループ)は年に2回、従前は盆と正月の月に博多で開催されてきたが、私の無理なお願いで今年から4月と10月に変更してもらった。

 気候が良いせいか、二ケタの10人が集まった。

やはりこういった季節は長崎から移動するにも少々旅の気分がでていいものだ。

 特に9月に部分開通した西九州新幹線に乗って10月22日(土)に博多を目指した。これまでの特急かもめは長崎から博多まで2時間かかっていたが新幹線を利用して1時間30分と短縮されたが料金はかなりの程度アップした。

 この費用対効果をどうとらえるかムズかしいところだ。おそらく人それぞれの受け止め方があるのだろう。

 この日、出席されたT氏(佐賀市在住)と新幹線開通の話題がでた。佐賀の人にとって特急で35分で博多へ行くこれまでのシステムで十分だという強い主張。それは私にも痛いほどよく理解できる。いまだに佐賀県側の反発には大きいものがある。全線開通には前途多難を思わせるに如くはない。

 

 さて、本論に入ろう。

今回の課題は 持ち駒の数>盤面の駒数 である。

課題提出作品数は6題。

前回よりプロジェクターで表示して評価しあう方式をとる。

総じて客観的な判断ができているのではないかと思う。

結果、5題残ったが詰パラの作品展で4作にするか5作にするか酒井氏に一任することになった。

次回の例会は2023年4月15日(土)の予定。

課題は 5×5以内(盤面配置)

2次会は6人で居酒屋に行った。

私はこれが楽しみでわざわざ博多へおもむくようなものだ。

こちらが思いがけない話題を他人は持っているもので、それが飛び交うときはとても楽しいものである。

今回の詰将棋:21手詰

*九G課題の予備作として準備していたもの。 持ち駒の数>盤面駒数



 

 

白玲戦(最終局)

10月21日標記第7局が東京将棋会館で行われた。

第7局は恒例により先後をあらためて振り駒で決める。

結果、西山白玲が先手となる。

戦型は相3間飛車の相振り飛車となった。

これで7番勝負のタイトル戦では全局・相振り飛車となる珍しい記録が誕生した。

将来本格的な振り飛車ブームが来た時には金字塔のごとく語り継がれることだろう。

さて途中図は昼食休憩時の局面。先手が41手目に78飛と指したところ。

 戦況は互角の形勢が続いていたが後手の58手目55馬に対して56香がどうだったのか。36歩から37角とぶつけるのが味が良かったのではないか。以下、先手は攻めを急がされた感じがする。それ以上に後手が手に困らなくなった気配だ。後手の攻めに75手目49銀と打ってよく耐えたと思うが後手に押し切られてしまった。96手で後手里見5冠の勝ちとなりタイトル奪取となった。

 

今回の詰将棋:17手詰

 *この詰将棋は白玲戦第5局の実戦をヒントに創作いたしました。

 

相振り飛車考

 将棋を本格的に指し始めたのは20歳の頃だから、かれこれ半世紀は経過している。あのころは大山・升田が最後の名人戦を戦っていた。新聞将棋では二人の振り飛車棋譜がよく掲載されていた。特に易しい駒組の4間飛車に興味を示し「振り飛車党」になった。と同時に仕方なく指していたのが相振り飛車であった。

 あの当時、相振り飛車の解説書といえば内藤九段の単行本ぐらいで、結論として相振りには定跡もなく手将棋になるということであった。

 

 そして、現代は相振りの単行本(多くは実戦譜)こそ出版されるようになったが確立された定跡はいまだにない。このことはある意味、プロ棋界の怠慢ではないかとすら思えてくる。多くのプロ棋士は(指さない戦法は研究しても意味がない)という意見だ。なるほど、アマの私だって指さない戦法は単行本すら買ったことはない。現状が続き、50年後将棋というゲームが存在していても状況は変わらないだろう。

 

 一つだけ希望がある。それは女流棋界だ。ひところ、75歩・35歩型の相3間飛車がよく指された。ある程度定跡化が進んだと聞く(公表されていないけど)。このように多くの実戦を経て定跡というものは生まれるものだ。

 最近、この手将棋となる相振り飛車も悪くないなと思えるようになった。手を作りだすというプロセスが詰将棋創作のそれとよく似ているからだ。私の「金無双」作品は相振り飛車好きから生まれ続けている。

 

今回の詰将棋:17手詰

 

白玲戦(第6局)

標記の対局が10月15日に開催された。

 里見5冠は一昨日、編入試験の第3局に敗れ、残念ながら「女流初のプロ棋士ならず」となった。上昇志向の強い彼女だから本日の対局に影響はないだろう。

 棋力をより一層磨きながら、例えは悪いが運転免許の実地試験の如く、また挑戦すればよいと思う。

 さて、注目の対局だが結果次第ではタイトルが動く一戦。戦型はやはり相振り飛車となった。先手西山白玲が3間飛車、後手里見5冠が向い飛車で始まる。下記図は昼食休憩に入った時の局面。後手が64手目72金と指したところ。

 中盤、先手は左金を前線に繰り出して角と交換し、その角で馬を作って自陣に引きつけた。これで先手がペースを握ったようだ。以下、先手は無難に寄せきったという印象が残る(147手で先手勝))。これで7番勝負はフルセットになる。最終局も相振り飛車なら長い将棋界の歴史で7番勝負が全局・相振り飛車という一つの歴史を作ることになるだろう。

今回の詰将棋:13手詰