ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

2019-01-01から1年間の記事一覧

詰将棋の解答(12月ブログ分)

12月4日分 *74桂 92玉 82金 同角 同桂成 同金 93銀 同金 81飛成 同玉 82銀 同玉 74桂 92玉 81角 同玉 82銀 72玉 62桂成 同玉 73金 51玉 43桂 61玉 71銀成 同玉 93馬 同香 72金打 まで29手詰 12月5日分 *8…

叡王戦に藤井九段

12月26日に叡王戦本戦の豊島2冠vs藤井9段の一戦が行われた。久しぶりのブログアップだが振り飛車戦のネット中継がなかったからだ。 上記図は先手豊島2冠が35歩、同歩、同角としたところ、後手藤井9段が43飛と軽く浮いて受けたところである。こ…

叡王戦に久保九段

12月20日に叡王戦本戦の久保9段vs佐々木5段の一戦が行われた。 上記図は先手久保9段の先手中飛車で始まった将棋だが後手は飛車先の歩をなかなか突かないでいた。先手が5筋の歩を交換したのを逆用して28手目後手が52飛とまわったところである。…

B1順位戦10回戦

12月19日標記対局が一斉に行われた。 菅井7段は9勝1敗で首位をキープしたがA級昇級は確定していない。残る対局は2つだが仮に連敗すると2番手の斎藤7段が2敗、3番手の行方9段が3敗で追っていて彼らが菅井さんよりも順位が上だからである。 し…

羽生九段の振り飛車

12月19日はアベマTVで朝日杯の中継の日だった。午前に振り飛車党の高崎6段が登場したが屋敷9段にいいところなく負かされた。その後はもう、振り飛車がない日だなと思いつつ、夜7時の対局の出だしを念のため確認して、他のことをする予定だった。 す…

叡王戦に菅井竜也七段

12月11日第5期叡王戦本戦2回戦に菅井7段が登場し、対戦相手は増田康宏6段だった。 上記図は夕食休憩に入った直前の局面で後手が30手目73桂と指したところである。この後、この将棋は4筋、5筋、6筋でかなり長い攻防が続いたが、先手が終始リー…

マイナビで相振り飛車

12月11日は第13期マイナビ女子オープンの本戦2回戦第3局の先手伊藤沙恵女流3段vs後手甲斐智美女流5段の対戦が行われた。 上記図は相手が3間に振ったのを確認して先手は88飛車と向い飛車に13手目を指したところである。 伊藤さんは相振り飛…

叡王戦に藤井猛九段

12月10日第5期叡王戦本戦2回戦に藤井9段が登場し、対戦相手は飯島栄治7段だった。 上記図は先手の藤井9段が41手目に48金直と着手して金無双が完成したところである。この将棋の出だしは先手が角道を開けての4間飛車で後手は相振りで応じた。飯…

B1順位戦9回戦

12月5日菅井7段は屋敷9段と対戦した。 菅井7段は角交換振り飛車で圧勝した。これで8勝1敗となり単独首位をキープした。2敗で追いかける棋士が2人。残る3つの対局を2勝1敗で昇級確実だがまだまだ油断ならぬものがある。しかしこの好調さを維持できれ…

どうなる久保将棋

12月4日はA級の第6回戦久保9段vs稲葉8段戦があった。久保9段はここまで1勝4敗で降級争いの先陣を切っている。 さて、その将棋は途中まで久保さんがよかったが、なんと逆転負けしてしまった。リードしていた分、どうも守りに入ったのが原因らしい。ど…

女流王座戦第4局

12月4日に女流王座戦第4局が東京将棋会館で開催された。西山朋佳女王が一気にタイトルを奪取するか、それとも里見女流王座がタイに持ち込み最終戦決着となるか注目の一戦である。 先手里見さんが26歩、後手西山さんが34歩で始まった将棋はやがて後手の3…

詰将棋の解答(11月ブログ分)

11月2日分 *84桂 82玉 92金 同香 91銀 93玉 82銀打 同銀 同銀生 同玉 92桂成 同玉 93香 82玉 91飛成 72玉 84桂 同歩 83銀 同玉 92龍 まで21手詰 11月3日分 *83銀 同銀 61角 同金 83歩成 同玉 84銀 92玉 9…

山本博志四段もビックリ

次の局面図は前ブログで紹介した朝日杯の稲葉vs菅井戦の後手が10手目32飛としたところです。 まずは3間飛車のスペシャリスト山本4段のツイッターにおけるコメントを紹介したい。 *菅井先生の将棋興味深いですね。流石の捌き。 (中略) *かなり衝撃…

菅井将棋が2局

11月28日は第13回朝日杯将棋オープン戦2次予選の日だった。 まず、午前に菅井7段は中村(亮介)6段と対戦した。 先手番となった菅井7段はいきなり3間に振った。中村6段は相振りの対局も多い振り飛車党なので当然相振りになると思いきや居飛車を選択した。…

マイナビ本戦より

11月27日は女流王座戦第3局がメインの注目局であったが、実はもう一局、第13期マイナビ本戦より、岩根忍女流3段対加藤桃子女流3段の対局が行われていて、時折気になるのでこちらものぞいていた。 後手の3間飛車で始まったこの将棋は上記図の90手目45桂に対…

女流王座戦第3局

女流のタイトル戦はアベマTVやニコニコ動画でなぜ中継がないのだろう。今や、振り飛車の番勝負が楽しめるのは女流の将棋しかないというのに。世の振り飛車フアンはもっと声を上げた方がいい。と、犬の遠吠えはそのくらいにして、今日は指し手が進行するパ…

倉敷籐花戦第3局

両者1勝1敗の後を受けて、11月24日前日に引き続き倉敷市で第3局が行われた。まず、注目したのは里見倉敷籐花の作戦である。第1局はそうなりそうだったのに伊藤女流3段の得意な相振り飛車をさけて居飛車で指した。第2局は相振りで戦ったがその指し…

倉敷へ行く

11月23日倉敷籐花戦第2局が倉敷市で公開対局(午後から)として行われた。会場の芸文館ホールの別棟(芸文館シアター)では菅井7段による大盤解説会が同時進行としてあった。対局そのものは10時開始で先手里見さんの中飛車に後手伊藤さんの3間飛車として…

女流名人戦の挑戦者

11月20日に第46期女流名人戦リーグの最終戦がおこなわれた。 上記図面の将棋は藤田綾女流2段vs谷口由紀女流2段の対戦より。先手の藤田さんが41手目56歩と指したところでこれより本格的な戦いとなった。なかなか面白い攻防が続き、最後102手で後手…

金無双 4

どんな囲いだってその囲いが完了して終局までじっとしているわけではない。金無双の守備体制も終盤戦の攻防では激しく変化する。相振り飛車の棋譜並べをしながら、そういった千千に変化する姿を目の当たりにするようになって私の中で「詰将棋創作」への思い…

金無双 3

金無双は一見、弾力性のない囲いにうつるかもしれないが穴熊囲いよりもよほど融通性がある。例えば、銀の位置だが82にじっとしていない。71や93に行ったりする。金だって縦に並んだりする。加えて銀冠や右矢倉に変貌を遂げることだってできるのだ。相…

金無双 2

藤井猛九段は「金無双」の囲いを『文鎮囲い』と表現したが、私はラグビーのスクラムだと思っている。玉の左側に金が二枚横に並び右側に銀が張り付く。一見、右が弱いみたいだが桂香がそれをカバーしている。そういった布陣が敵の飛角銀桂香の縦からの攻めに…

金無双 1

相振り飛車における玉の囲い方のひとつに「金無双」がある。実はこの「金無双」という将棋用語が好きだ。なんといっても「無双」という言葉の響きが伊藤宗看の『無双』(詰むや詰まざるや百番)を連想させる点がよい。無双とは比べるものがないほどすぐれて…

B1順位戦の菅井七段

11月14日B1順位戦の8回戦がおこなわれ、菅井7段は山崎8段に勝利し、7勝1敗となり首位をキープした。 将棋は後手菅井7段の53銀型四間飛車で始まった。先手は右玉にして飛車が69にまわった。まるで相振りみたいな形になったが先手67桂、後手…

王将リーグの久保九段

11月14日の王将リーグ戦で久保9段は藤井7段と対戦した。4間飛車で臨み、結果負けた。将棋の内容も悪く、あきらめがつくというか、リーグ陥落が決まってしまった。 一方、藤井7段は最年少タイトル挑戦をかけて11月19日の最終戦で広瀬竜王と対戦する大一番が待…

女流王座戦第2局

11月14日岐阜市で女流王座戦第2局が開催された。現在、8大タイトル戦より女流の番勝負が断然面白い。振り飛車の将棋が観戦できるからだ。この二人はいまや女流のトップ2。いっそ、7番勝負にしてもらいたいぐらいだ。 さて、注目の戦型は後手の西山朋佳・…

B2順位戦の杉本八段

11月13日アベマTVでB2順位戦7回戦より杉本昌隆8段vs中村太地7段戦の中継が行われた。二人とも今期の順位戦前半の成績が芳しくなく、もっと勢いのある棋士同士の中継でもと思うところだがやはり藤井7段の師匠ということで追いかけられているのだろう。…

清麗戦予選

11月12日第2回清麗戦予選があった。ついこの前に初代清麗・里見さんが決まったと思っていたら早くも第2回の予選が始まった。カードが香川愛生女流3段vs渡部愛女流3段である。システムがよく分からないが予選の端からスゴイ対戦カードである。将棋一途に、…

王将リーグの久保九段

11月11日に王将リーグ戦の久保9段vs糸谷8段戦がおこなわれて久保九段が振り飛車で快勝した。これで片目が開いた。この日は羽生9段が三浦9段に振り飛車で勝っている。振り飛車の日だった。なぜアベマやニコ動で中継がなかったのだろう。分かってい…

叡王戦の古森四段

11月11日叡王戦の本戦トーメントより古森悠太四段vs斎藤慎太郎七段の一戦がおこなわれた。先手となった古森4段はいきなりの3間飛車。後手は居飛車穴熊となった。68手目に56飛 同歩 66角の2枚替えを喫して、先手形勢を損ねたのではないだろうか。し…