ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

倉敷籐花戦第3局

 両者1勝1敗の後を受けて、11月24日前日に引き続き倉敷市で第3局が行われた。まず、注目したのは里見倉敷籐花の作戦である。第1局はそうなりそうだったのに伊藤女流3段の得意な相振り飛車をさけて居飛車で指した。第2局は相振りで戦ったがその指し回しでまさる?伊藤さんが勝った。よって第3局は相振りをするかどうかが一つのキーポイントだろう。タイトル保持者として君臨する以上、相手の得意分野を牛耳るような力強さを示すべきだと個人的には思っている。さて本番はどうなったかというと、後手里見さんが先に3間に振ると、先手はほどなくして向い飛車に振りました。先手「金無双」対後手「美濃」という囲いの戦いでもあります。先手は序盤に金無双のこびんを46歩と突くなど積極的な手も見られたが、60手目後手の66歩の垂らしが好手で先手が攻めを急がされる展開となり逆に後手の手がよくのびて116手で里見さんが勝ちました。この将棋は里見さんが「相振り決戦」に挑んだのは一種の決意であり、立派だと思いました。きっと居飛車で勝利をつかんだとしても、悔いが残るだろうと思ったからです。負けた伊藤さんですがいつも彼女の相振りには注目しています。本来居飛車党なのですが、おそらくタテ方向に攻め合う将棋が得意な人なんだろうと私は推察しています。

今回の詰将棋は25手詰。

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