ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

毎日更新やりとげる

8月のブログ更新を毎日アップしてみたいと思い挑戦してみた。 「今回の詰将棋」として自作を載せる分は在庫がたくさんあるのでなんら心配はしていなかった。 問題は気の利いたコメントが付けられる振り飛車の棋譜がうまくネットから拾えるかどうかにかかっ…

振り飛車フアンの気持ち

ABEMAトーナメント2023が進行中である。 8月19日と26日の両日に出場した4チーム12名に振り飛車党の棋士は一人しかいなかった。特に8月19日は8局まで対局があったが振り飛車戦は一局もなかった。 よく思うのだがこの棋戦が公式戦でなかったら…

凛として生きる

作家・立原正秋氏が没したのは1980年8月12日(54歳)。 あの日、職場のNHKニュースで訃報に接したときは少なからずショックを受けた。 彼の作品を読み始めたのは30代だった。 とにかく、文庫本で入手できるものはすべて読んだ。 小説を再読するこ…

驚きの途中局面

第64期王位戦第5局(徳島対局)が8月22日より始まった。 居飛車の将棋と分かり切っているときは私はあまり積極的に観戦することはない。 第1日目はいったいどんな将棋を指しているのかと確認のため午後3時ごろABEMAにつないでみた。すると一瞬、相振…

行動経済学と将棋

昨今、行動経済学が注目されている。書店のビジネス棚をみると関連図書がいまだに散見されるのでブームは続いているのかもしれない。 行動経済学とは一口でいうと心理学を加味した経済学ということになる。 さて、将棋においては<先手と後手ではどちらが有…

清麗戦第4局

第5期清麗戦第4局が8月23日に関西将棋会館で行われた。 先手西山さんのいきなり3間飛車に対して後手里見さんは54歩。 これを見て少しイヤな感じがした。それは里見さんが52飛としてまた82飛に戻すのではということ。しかし、先手11手目での2…

深く、しっかり息をして

10数年ぶりに川上未映子エッセイ集がこの8月に出版された。 そもそも彼女を知るきっかけになったのは2006年『それ頭はでかいです、世界がすこんと入ります』だった。関西弁を交えながら軽妙なタッチの文章には大いに魅せられた。一言でいうとやさしい言…

女流王将戦・準決勝

第45期女流王将戦本戦トーナメントより準決勝戦の一局を紹介したい。 先手・小高佐季子女流初段vs香川愛生女流4段の一戦。 小高さんはこの前の一局で里見さんに勝っている(これにはビックリした)。 そのままの勢いを香川さんにぶつけることになる。 …

きょうはそういう感じじゃない

宮沢章夫氏が急逝(心不全・65歳没)されて、この9月には1周忌を迎える。 劇作家、演出家が本職で小説も発表されていた。 この8月に最後の著作?が発行された。ブログ標題の本である。 私はふとしたきっかけで彼のエッセーのフアンになった口である。 …

マイナビ本戦

8月17日に第17期マイナビ女子オープンの16名による本戦トーナメントがスタートした。 先手・里見香奈女流5冠vs和田はな女流1級の一戦。 先手・向い飛車対後手・居飛車の対抗型となった。 和田さんは和田姉妹の妹さん。彼女は関東研修会在籍のころから…

菅井八段、王将リーグ入り

8月16日に第73期王将戦2次予選がおこなわれた。 菅井竜也八段vs広瀬章人八段の一戦。 勝者が「王将リーグ」に進出する一番となる。 菅井八段は中飛車穴熊をめざした。これに対して広瀬八段は果敢に穴熊を攻めたが先手は二つの馬を守りに引き付ける柔…

西山vs上田

8月15日に女流王座戦の本戦トーナメントの一つがおこなわれた。 西山朋佳女流3冠vs上田初美女流4段の一戦。 先手の西山さんがいきなりの3間飛車に対してなんでもできる上田さんは相振りをさけて対抗型を選択した。 駒組が続く中、先手は角道を開けたま…

叡王戦(九段戦)

8月14日に叡王戦段位別予選・9段戦がおこなわれた。 午後2時に久保利明9段が登場。午前中に南9段を破った福崎文吾9段と対戦した。 先手の久保9段が3間飛車穴熊で後手の福崎9段が左美濃から銀冠で対抗した。 福崎9段と云えば振り飛車穴熊で一世を風…

ねこまど将棋まつり

ねこまど将棋まつりの最終日である8月13日に公開対局が行われた。 先手・深浦康市9段vs後手・戸辺誠7段。 「読み筋披露!!席上対局」とうたわれていたのが少し変わった点。 別の画面では先崎9段が大盤解説をする一方、両者手元にマイクを持たされて対局…

戸辺7段の活躍

8月12日はアベマトーナメントの日だった。羽生チーム対天彦チーム。 出場する6人が居飛車党の棋士だとあまり観る気も起こらないが一人でもいるとそうはいかない。この日はそういう日だった。その一人とは戸辺誠7段。 3連勝でチームの勝利にも貢献した。戸辺…

アマレン小冊子

毎年、「学生王座戦や十傑戦など」が掲載される小冊子は「アマ将棋レーティング選手権」と共にアマレンより購入している。 なぜか、それは振り飛車の棋譜がたくさん載っているからだ。 さて、早稲田大学将棋部の現主将で朝日杯でもプロに2勝した実力者の川…

金の捌き

8月9日に行われたB2順位戦より藤井猛9段vs鈴木大介9段の一戦。 両者振り飛車党だが鈴木9段が譲って、藤井9段の4間飛車となる。 下記図は82手目に後手が84角と指したところ。 これに対して先手は16飛と12香と差し違える強手がでた。相手が歩…

B2順位戦より

8月9日第82期B2順位戦の3回戦がおこなわれた。 そのうちより、先手・高崎一生7段vs後手・戸辺誠7段の一戦。 相3間飛車からほどなくして両者、向い飛車に振り直す。 囲いは先手が金無双に後手が珍しい中住まい玉だった。 図は後手が124手目に87角と打ち…

朝日杯より

第17期朝日杯将棋オープン一次予選の一つが8月9日行われた。 先手・阿部光瑠7段vs後手・横山泰明7段の一戦。 中飛車対向い飛車の相振り飛車スターとなった。 阿部7段はオールラウンドプレイヤーだから分かるのだが横山7段はかっては振り飛車党だっ…

詰将棋らしい寄せ

第45期女流王将戦本戦トーナメントより、中井広恵女流6段vs香川愛生女流4段の一戦を紹介したい。後手番、香川さんのゴキゲン中飛車でスタートした対局は図のように後手が寄せの収束をむかえている(先手が119手目87銀と指したところ) 以下、後手…

清麗戦第3局

8月8日、第5期清麗戦が大阪市で行われた。 両者1勝1敗を受けての第3局は先手・里見清麗の中飛車対西山女流3冠の4間飛車で始まったが、またしてもというべきか里見さんは左玉から居飛車に戻してしまった。 いくらAIが有力な指し方といっているのか知…

C2順位戦より

8月3日第82期C2順位戦3回戦が行われた。 齊藤裕也4段vs冨田誠也4段の一戦でどちらも2連勝のスタートで、中飛車対向い飛車で始まる。 振り飛車党同士が当たり前の如く相振り飛車にしてくれることは素直にうれしい。特に、先手中飛車が左に玉を囲…

将棋年鑑

将棋年鑑(令和5年版)を購入した。 さっそく振り飛車の棋譜がどのくらいあるか調べた。 全572局中36%が振り飛車戦(相振り飛車ふくむ)だった。 これを女流棋戦とアマチュア棋戦を除くと一気に26%になる。 4局のうち1局が振り飛車となるのだがト…

順位戦(Ⅽ1)より

8月1日に第82期Ⅽ1順位戦3回戦が行われた。 そのうちより、窪田義行7段vs宮本広志5段の一戦。 相振り飛車となった。図は先手窪田7段が55手目26歩と指した局面。 これより相振り飛車でよく出現する手順となる。36歩 同歩 55歩 同銀 76歩 …

フェアリーも詰将棋

この夏、詰将棋の新刊書4冊を通販で購入した。 うち1冊が私の思惑と大いに違っていた。 まず手にして「年鑑」のわりには本の厚みがないなと思った。 そして中身だが全ページ数の半分近くがフエアリー詰将棋だった。 私はフエアリーにほとんど興味がない。 …

女流王座戦、本戦

里見香奈女流王座への挑戦を決める第13期女流王座戦の本戦が7月に進行中である。 7月31日に本戦・2回戦の一つ、西山朋佳女流3冠vs伊藤沙恵女流4段の一戦がおこなわれた。戦型は3間飛車vs居飛車の対抗型で始まる。 図は63手目に36歩と突き出…

マイナビ一斉予選

7月29日に第17期マイナビ女子オープンの予選・一斉対局が開催された。 その中より、鎌田美礼女流2級vs石本さくら女流2段の一戦に注目した。 先手鎌田さんは2022年13歳でプロ入りし話題になった。 居飛車党であったので私としてはその後あまり…

朋佳のダブルヘッダー

7月28日に第17回朝日杯将棋オープン戦1次予選2組が行われた。 西山朋佳女流3冠が午前10時から堀口一史座8段と対戦し3間飛車で勝利。 午後2時から谷合廣紀4段と対戦し、両者得意の相振り飛車となる。 図は60手目後手の谷合4段が歩頭に銀と打…

B1順位戦

7月27日に第82期順位戦3回戦が行われた。 ABEMAで中継があったのが羽生9段vs佐藤(康)9段の一戦。 ABEMAで振り飛車の中継が行われるのは久しぶり。 後手佐藤9段の四間飛車穴熊で始まった。 解説陣に若手の阿部光瑠7段、話題豊富な先崎9段、そ…

王将戦予選

7月26日に第73期王将戦の2次予選が行われた。 振り飛車フアンの期待の星・菅井竜也8段が登場した。 相手は服部慎一郎6段。 4間飛車穴熊vs居飛車穴熊で始まったがこれがお互いの穴熊玉が跡形もなく姿を消し去るような大熱戦で200手を超える戦いを…