「羽生の五手詰」という新刊本があるが、これは羽生さんが作った詰将棋ではなく「監修」という方法を採っている。
私は昔より監修という形式での出版物(特に将棋関連)が好みではない。
出版社にとってはいざ売らんがための常套手段だろうが、羊頭狗肉といえば、云い過ぎだがまさに虎の威を借る狐の類いである。
当事者もいささか気がひけたのであろう、ご本人のコラム等を数ページ分、埋め込んでお茶を濁している感じである。
肝心の81問の詰将棋はさしたる新味もない初心詰が中心で、わざわざ覆面作家に名乗ってもらうほどのこともない。
本の帯にある「最強棋士に学ぶ五手詰の基礎」という言葉がどことなくむなしく響いてくる。
立ち読みトライアルで片付けて書店を後にした。
本日の詰将棋:9手詰