ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

2013-01-01から1年間の記事一覧

囲碁将棋トップ対談(文藝春秋)

「若き天才の思考法」と題して、井山裕太(囲碁棋士の棋聖)と渡辺明(将棋棋士の竜王)の対談が文藝春秋11月号に掲載された。以下、記事の骨子。 グローバル性について井山:海外の囲碁事情では中国、韓国、台湾にプロ組織がある。近年は日本が中国、韓国に…

第50回赤旗名人戦の長崎県大会

10月13日に赤旗名人戦の長崎県代表決定戦が長崎市で開催された。その結果は次のとおり。優勝:鷹取 真一 (佐世保市)2位:中村 圭太 (雲仙市)3位:吉原 龍 & 瀬戸川 昭 (ともに長崎市)優勝した鷹取氏は11月9日・10日に東京で開催される全国大会へ出場…

JT杯大阪大会

10月12日(土)JT杯大阪大会へ行ってきた。 初めて行った大阪市立体育館(大相撲の本場所が開催される所かと思いきや、それは大阪府立体育館の方で難波のほうにある)。 JT杯は今年7月20日に福岡大会へ行ったが、大阪の集客数は2000人前後でその人数…

アマ王将戦九州大会へ行ってきた

10月6日福岡市西区市民センターで標記の大会が開催された。 県外予選免除者の特典を活かして午前11時半頃を目途に会場へ向かうことにした。当日、JR(カモメ)で長崎を立ち博多へ。博多駅から地下鉄で「姪浜」への移動(所要時間20分)。ヤフードー…

ペンネーム考

詰パラ10月号・小学校の選題の言葉で思い余ってというべきか、ついペンネームが嫌いだと書いてしまった。 パラ小学校では毎月、150名前後の全問正解者が出る。まず、本名に付されたペンネームでデータ管理(名寄せ)しなければならない。このデータ管理が…

ストンリバーの「相振り好局選」追加ー20

丸田祐三九段vs西村一義九段 38期昇降級1組 途中図以降、両者激しい攻め合いとなるがお互いにプロらしい巧妙な歩の使い方をみせてくれる。棋譜並べしていて実に心地よい。 ▲64歩 ▽同歩 ▲65歩 ▽46歩 ▲同歩 ▽45歩 ▲64歩 ▽46歩 ▲65桂 ▽52金引 ▲55歩 ▽66歩 ▲58…

客寄せ

「客寄せ」という言葉がある。詰パラ誌では私が購読を始めた昭和40年代後半には既に見たり聞いたりした言葉だから意外と歴史がある。 あるコーナーで読者がその詰将棋を解いたり、あるいは解答を送ってみたいと思わせるような作品を「客寄せ的作品」と呼ぶ。…

出会い、三昧そして詰将棋作家

小学校低学年の頃、覚えた将棋はその後、ほどなく趣味の範疇の外となり、長いブランクがあった。昭和40年代に入って、大学生になった私は何かクラブ活動でもしてみるかと思い立ち、たまたまルールを知っていたという動機で将棋部の門をたたいた。 案の定、先…

ストンリバーの「相振り好局選」追加ー19

藤井猛九段vs小池裕喜三段 28期新人王戦 現、藤井九段の16年前の新人王戦より。途中図より、お互いの攻めの銀に加速をつけるために75歩、26歩と本格的に戦いが始まった。後手に44手目76飛と廻り込まれてからは、先手少し困った感がしたが、うまく綱渡り的…

王将(歌詞という表現)

2012年に逝去された思想界の巨人ともいえる吉本隆明氏の著書に「詩の力」(新潮文庫)がある。この本は戦後の現代詩を主軸にして詩歌の短い解釈を試みた本である。 その中に将棋フアンならおなじみの1961年にヒットした「王将」の歌詞が採り上げられている。…

七段、七冠、7六歩

英文学者で翻訳家でもある柳瀬尚紀氏の著作に「日本語は天才である」という著書(新潮文庫)がある。 この方は羽生三冠とも対談などをしたこともあり、かなりの将棋通の方でもある。 この本のある章に「シチ派 vs ナナ派 真昼の決闘」と題して、ナナと読む…

第37回朝日アマ名人戦北部九州大会長崎県予選大会(再お知らせ)

朝日アマ名人戦県予選について日時:10月20日(日) 9時45分受付 10時10分開始場所:三菱記念会館(長崎市稲佐町)参加費:2000円(昼食付き)。学生は割引あり。その他:今回は12月15日に鳥栖市で開催される北部ブロック大会への出場者(2名)を選出するだ…

さようなら「将棋パイナップル」

ここ数日の間に、ツイッターにて「近いうちに将棋パイナップルが閉鎖される」というツイートが散見される。それが事実であれば、まことに残念に思う一人である。 私がネットで将棋を楽しむようになった頃、このサイトは実によく作り込まれているなと感心した…

ストンリバーの「相振り好局選」追加ー18

和田真治三段vs伊藤真吾四段 39回三段リーグ 現、伊藤真吾四段の三段リーグ時代の棋譜より。後手、穴熊に組み上がってから果敢に攻める。54手目の飛切りなどがあざやかに決まる。先手の陣形の弱点?をついたとは云え、どうして飛角桂香だけで攻めが続いた…

詰パラ担当業務、終盤局面へ

5年間務めた詰パラ小学校担当を年内いっぱいで終えることは詰パラ本誌及び当該ブログにても記載したところである。 9月7日にパラ編集部より8月号の解答の束が送られてきた。いつものように、たんたんと事務処理して9月9日に編集部へ、11月号の選題稿とともに…

文藝春秋「脳を鍛える」

文藝春秋10月号が発売されて、特集記事が「脳を鍛える」である。 その項目の一つに「専門家が教える脳トレの技術」があり、渡辺明竜王が登場している。 抜粋してそのインタビュー記事内容を紹介したい。 昨年の対局数は61局。二日制の日も入れると約100日ほ…

ストンリバーの「相振り好局選」追加ー17

山口千嶺八段vs西村一義九段 第19期王位戦現役の頃は4間飛車飛車の大家で鳴らした山口千嶺8段。当然、相振り飛車の実戦例も多い。途中図は駒組の頂点で、端歩の突き捨てから本格的な戦いになることが多い。先手が良くある端に角桂を切って攻め込む指し方…

先手中飛車<角交換型>実戦譜研究

先手中飛車<角交換型>については、先のブログ(2013年6月18日付)で菅井竜也五段の勝局集を10数局紹介したところである。 先手中飛車<角交換型>は私の収集している棋譜データの中には約150局ほどあり、同じく後手中飛車<角交換型>はその約2倍の300局…

ストンリバーの「相振り好局選」追加ー16

小倉久史七段vs室岡克彦七段 第67期C1順位戦本局は途中図よりお互いに手持ちの角を打ち合う攻防に見所がある。▲64歩 ▽同歩 ▲65歩 ▽16歩 ▲同歩 ▽54角 ▲55銀 ▽45角 ▲56角 ▽26歩 ▲45角 ▽同銀 ▲67角 ▽54銀 ▲同銀 ▽27歩成 ▲同銀 ▽54歩 ▲25歩 ▽同飛 ▲64歩 ▽44…

九G(詰将棋九州グループ)例会参加記

8月24日に博多で開催された九G例会に行ってきた。1 参加者9名 岩本修、太田慎一、石川和彦、酒井博久、佐々木寛次郎、千々岩倫太郎、堀切良太、宗岡博之、八尋久晴 2 課題作「50に因んだ作品」は5作集まった。 3 私は午後4時ごろまで堀切氏や宗岡氏と…

ストンリバーの「相振り好局選」追加ー15

内藤国雄九段vs脇謙二八段 第23期王位戦本局は途中図より、後手の指し方がなかなか参考になる。敗れはしたが59手目先手の11角成を空成させていると面白かったのではないかと思う。▲26銀 ▽同銀 ▲同歩 ▽54歩 ▲27玉 ▽46歩 ▲同歩 ▽35銀 ▲28玉 ▽45歩 ▲同歩 ▽同…

朝日アマ北九州ブロック大会への県予選ほか

朝日アマ将棋名人戦については例年、北九州ブロック大会(福岡、佐賀、長崎、大分)を主に福岡県内において11月ごろに開催して全国大会への代表を決めていた。 今年よりシステムが変わり各4県内において県代表を2名選出してから、それらの代表者による北九…

王位戦の前夜祭に行ってきた。

第54期王位戦第4局が8月8日・9日に博多のホテル日航福岡で開催される。例年、王位戦シリーズは九州で対局が組まれているので、九州の将棋フアンとしては有難いところである。7日の前夜祭と9日の大盤解説会は対局場とはちがう、JR博多シテイの9階にあるJ…

村山聖九段をしのんで

没年月日 1998年8月8日 (満29歳没) プロ入り 1986年11月5日 (17歳)*1983年5級で奨励会入会してプロ入りまでの2年11カ月は谷川九段や羽生3冠をも超える異例のスピードだった。奨励会は一人立ちするまでの時間との戦いでもあるが、人生の時間と戦っていた…

棋聖戦の実戦をヒントに詰将棋を作ったみた

第84期棋聖戦五番勝負は羽生棋聖が渡辺竜王の挑戦を3勝1敗でしりぞけて防衛を果たしたところである。上記の図面は第3局より先手が121手目32金と指したところであり(実はこの数手前の32金打が悪手であった)後手は22銀と指して受けきってしまい…

ストンリバーの「相振り好局選」追加ー14

丸田祐三九段vs関屋喜代作七段 第20期十段戦本局は途中図より後手の指し方が33桂の潜在力があるとはいえ、飛角の大駒だけで手になって先手陣を粉砕してしまった。将棋というのは筋にハマってしまうと実に恐ろしいものであると思う。▲55歩 ▽同歩 ▲同銀 ▽24…

長崎しおかぜ高総文祭(将棋)を振り返って

平成25年版・「将棋年鑑」を購入した(昨年の同大会の結果が掲載されている)。 今年の長崎大会は男子が団体戦48チーム、個人戦48人で、女子が団体戦38チーム、個人戦44人の参加を得た。私の学生時代、全国的に高校に将棋部すらなかったことを思えば…

長崎しおかぜ高総文祭(将棋)2日目最終日

8月1日は午前9時より男女各クラスの準決勝戦より開始された。 結果は下記の通りです。(左側が勝利者) 男子団体戦 準決勝第1局:岩手高校 vs 灘高校 準決勝第2局:藤枝明誠高校 vs 開成高校 決勝戦 :岩手高校 vs 藤枝明誠高校 男子個人戦 準決勝第1…

長崎しおかぜ高総文祭(将棋の初日結果速報)

第37回全国高等学校総合文化祭の将棋の部が7月31日に2日間の日程で開幕した。全国48都道府県を代表して、男子は団体戦(3名一組)48チーム、個人戦48人、女子は団体戦38チーム、個人戦44人がここ長崎に一堂に会した。大会初日は団体戦・個…

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朝日新聞<盤上のミステリー>詰将棋連載記事 ツイッターのフオローをしている対象者の一つに「朝日新聞将棋取材班」がある。 将棋担当記者やデスクによほど詰将棋に理解がある人がいるようで詰将棋の話題についてつぶやいてくれたり、リツイートしていただ…