ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

ペンネーム考

 詰パラ10月号・小学校の選題の言葉で思い余ってというべきか、ついペンネームが嫌いだと書いてしまった。


 パラ小学校では毎月、150名前後の全問正解者が出る。まず、本名に付されたペンネームでデータ管理(名寄せ)しなければならない。このデータ管理が担当者にとって二重の手間なのである。おまけに、ペンネームをなんと読むか、ふりがなをつけた人にまず、お目にかかったことがない。これは極論ではあるが、150名全員がペンネームを希望した場合を想像してみるがよい。それも6文字以上である。パラ結果稿の3分の1は全問正解者で埋まってしまうであろう。実に空恐ろしいことである。


 遠い昔にペンネームに振り回されたことがある。昭和50年代、私はヤング・デ・詰将棋というコーナーを担当していたことがある。当時は投稿も解答も自宅あて、賞品も自宅から郵送というシステムであった。どこか詰パラという土俵を借りて、初心者向け詰将棋学校を開校して孤軍奮闘していた感じである。そのころのことである。投稿作品の余詰指摘や賞品を郵送したところ、あて所不明で帰ってきたことが数回あった。この原因がありそうな氏名のペンネームだったから、きわめてたちが悪い。やむを得ず、ほったらかしたが、こういった苦い経験もあったのである。


 詰パラに作品投稿や解答をされる方でペンネームを使用される方はペンネームの次に括弧書きで本名を書くことと、難しい読みにはルビをふる。やたら、長たらしいペンネームはさける。客観的に不快感を惹起されるものはさける等最低限のことは守ってほしいと希望する。私自身はもうすぐ、この余計な煩わしさから開放されますが、世の中には当事者になってみなければ分からない苦労というものが存在するものです。


 本日の詰将棋:21手詰