ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

マイナビ本戦より

10月13日開催の第17期マイナビ女子オープン本戦トーナメントより。 先手・上田初美女流4段vs後手・山根ことみ女流2段の一戦。 3間飛車vs向い飛車の相振り飛車となった。 途中図は後手が58手目に64歩と指したところである。先手はここで54…

杉本八段が文藝春秋に

文藝春秋11月号が発売された。 有働由美子さんと杉本昌隆八段の対談が10ページにわたって掲載されていた。 その中より二、三紹介したい。 有働「プロになれる方となれない方は何がちがうのでしょうか。」 杉本「棋士になれない方の努力が足りないわけではあ…

棋士が出題!まいにち詰将棋

マイナビ出版より9月下旬に標記の本が発売された。 連盟HPの「まいにち詰将棋」を私はまともに解いたことはなかった。 この作品群から編纂した作品集である。 監修は浦野真彦8段で500題余の作品から200題を選んだのも彼である。 本は7手詰9手詰1…

女流王将戦&SUNTORY

10月7日は第45期女流王将戦第1局とSUNTORY将棋オールスター関西予選Cブロックがおこなわれ、2台のパソコンを開いて日がな一日楽しんだ。 まずは女流王将戦だが先手・西山朋佳女流王将vs後手・香川愛生女流4段。 香川さんの当初の作戦は相振…

SUNTORY関西予選

9月30日にSUNTORYオールスター関西予選Bブロックが行われた。 朝9時スタートの対局のうち相振り飛車となった一局である。 先手・宮本広志5段vs後手・船江恒平6段の一戦。 船江さんは居飛車党だがまれにこのように相振り飛車だけは指す。 師匠の…

詰将棋の解答(9月ブログ分)

9月3日分:83銀 同玉 95桂 72玉 83銀 61玉 71と 同玉 81歩成 61玉 72銀打 同金 同銀成 同玉 83桂成 同玉 82金 まで17手詰 9月5日分:43銀 22玉 31銀 同玉 42と 22玉 32と 12玉 23銀 同玉 34金 12玉 23銀 …

白玲戦(金沢対局)

第3期白玲戦第3局が9月16日に金沢市で開催された。 先手・西山朋佳女流3冠vs後手・里見香奈白玲 相3間飛車の戦型となった。 途中図は昼食休憩での局面。 後手が34手目向い飛車から32飛車と廻ったところである。 注目すべきはお互いに居玉であるこ…

朝日杯予選

17期朝日杯将棋オープンの予選が9月14日おこなわれた。 藤井猛9段vs高崎一生7段。 先手3間、後手4間の相振り飛車で始まった。 途中図は先手が49手目66にいた銀を55銀と相手の44銀にぶつけたところである。 これに対して後手は35銀とかわしたが先手は46銀と…

磯谷祐維女流2級

9月11日に17期マイナビ女子オープンの本戦トーナメントの一つがあった。 先手・磯谷祐維女流2級vs後手・加藤桃子女流4段 磯谷さんは9月1日付で女流プロになったばかりだがその前のアマでの活躍ぶりが目覚ましい。私が注目したきっかけが「全国ア…

女流王将戦(挑戦者決定戦)

第45期女流王将戦挑戦者決定戦のYouTube配信が9月9日にあった。 中村太地8段が解説、脇田菜々子女流初段が聞き手だった。 戦型は先手・渡部愛女流3段の居飛車穴熊に後手・香川愛生女流4段が3間飛車の対抗型となり、中盤以降は後手が指しやすい状況が…

JT杯

9月9日JT杯プロ公式戦(熊本対局)が行われた。 先手・菅井竜也8段vs後手・藤井聡太JT杯覇者の一戦。 解説は豊川孝弘7段で聞き手は伊藤沙恵女流4段。 戦型は先手・4間飛車穴熊で後手が左美濃の対抗型。 解説の豊川さんはあまりじゃだれを飛ばす…

白玲戦(第2局)

9月9日白玲戦第2局が鹿児島県指宿市で開催された。 先手・里見香奈白玲vs西山朋佳女流3冠 里見さんは56歩から中飛車を目指したがほどなく28飛と戻した。 「またやりやがったな、こいつ」とだんだん言葉が悪くなる私。 全国の振り飛車フアンはこれを…

C2順位戦

9月7日に第82期Ⅽ2順位戦の4回戦が一斉に行われた。 うち相振り飛車として拾えたのは次の2局だと思う。 田中悠一5段vs谷合廣紀4段 齋藤裕也4段vs池永天志5段 振り飛車党同士の対局がすんなり相振り飛車になるとは限らないのが男性棋士の世界。 前者のよう…

女流王座戦(挑戦者決定戦)

9月5日に第13期女流王座戦の挑戦者決定戦が行われた。 先手・加藤桃子女流4段vs後手・西山朋佳女流3冠。 戦型は居飛車穴熊対3間飛車穴熊となった。 どちらが勝っても番勝負は振り飛車戦になるのだが西山さんの場合はこれに相振り飛車の可能性が増す。…

振り飛車の日

一つは第3期白玲戦7番勝負が9月2日開幕した。 先手・西山朋佳女流3冠vs後手・里見香奈白玲。 相振り飛車で始まった本局は後手が中盤に香得してからは余裕の指しまわし(51馬と自陣に引き付けるなど)で124手で里見白玲が先勝した。 里見さんの最近の西山…

詰将棋の解答(8月ブログ分)

8月1日分 42飛 32銀 33馬 同玉 44銀 22玉 14桂 11玉 12歩 同玉 32飛成 22桂 同桂成 同角 23龍 同玉 24金 12玉 23銀 11玉 22銀成 同玉 14桂 12玉 13歩 同桂 23角 11玉 22桂成 同玉 33銀成 11玉 12角成 …

毎日更新やりとげる

8月のブログ更新を毎日アップしてみたいと思い挑戦してみた。 「今回の詰将棋」として自作を載せる分は在庫がたくさんあるのでなんら心配はしていなかった。 問題は気の利いたコメントが付けられる振り飛車の棋譜がうまくネットから拾えるかどうかにかかっ…

振り飛車フアンの気持ち

ABEMAトーナメント2023が進行中である。 8月19日と26日の両日に出場した4チーム12名に振り飛車党の棋士は一人しかいなかった。特に8月19日は8局まで対局があったが振り飛車戦は一局もなかった。 よく思うのだがこの棋戦が公式戦でなかったら…

凛として生きる

作家・立原正秋氏が没したのは1980年8月12日(54歳)。 あの日、職場のNHKニュースで訃報に接したときは少なからずショックを受けた。 彼の作品を読み始めたのは30代だった。 とにかく、文庫本で入手できるものはすべて読んだ。 小説を再読するこ…

驚きの途中局面

第64期王位戦第5局(徳島対局)が8月22日より始まった。 居飛車の将棋と分かり切っているときは私はあまり積極的に観戦することはない。 第1日目はいったいどんな将棋を指しているのかと確認のため午後3時ごろABEMAにつないでみた。すると一瞬、相振…

行動経済学と将棋

昨今、行動経済学が注目されている。書店のビジネス棚をみると関連図書がいまだに散見されるのでブームは続いているのかもしれない。 行動経済学とは一口でいうと心理学を加味した経済学ということになる。 さて、将棋においては<先手と後手ではどちらが有…

清麗戦第4局

第5期清麗戦第4局が8月23日に関西将棋会館で行われた。 先手西山さんのいきなり3間飛車に対して後手里見さんは54歩。 これを見て少しイヤな感じがした。それは里見さんが52飛としてまた82飛に戻すのではということ。しかし、先手11手目での2…

深く、しっかり息をして

10数年ぶりに川上未映子エッセイ集がこの8月に出版された。 そもそも彼女を知るきっかけになったのは2006年『それ頭はでかいです、世界がすこんと入ります』だった。関西弁を交えながら軽妙なタッチの文章には大いに魅せられた。一言でいうとやさしい言…

女流王将戦・準決勝

第45期女流王将戦本戦トーナメントより準決勝戦の一局を紹介したい。 先手・小高佐季子女流初段vs香川愛生女流4段の一戦。 小高さんはこの前の一局で里見さんに勝っている(これにはビックリした)。 そのままの勢いを香川さんにぶつけることになる。 …

きょうはそういう感じじゃない

宮沢章夫氏が急逝(心不全・65歳没)されて、この9月には1周忌を迎える。 劇作家、演出家が本職で小説も発表されていた。 この8月に最後の著作?が発行された。ブログ標題の本である。 私はふとしたきっかけで彼のエッセーのフアンになった口である。 …

マイナビ本戦

8月17日に第17期マイナビ女子オープンの16名による本戦トーナメントがスタートした。 先手・里見香奈女流5冠vs和田はな女流1級の一戦。 先手・向い飛車対後手・居飛車の対抗型となった。 和田さんは和田姉妹の妹さん。彼女は関東研修会在籍のころから…

菅井八段、王将リーグ入り

8月16日に第73期王将戦2次予選がおこなわれた。 菅井竜也八段vs広瀬章人八段の一戦。 勝者が「王将リーグ」に進出する一番となる。 菅井八段は中飛車穴熊をめざした。これに対して広瀬八段は果敢に穴熊を攻めたが先手は二つの馬を守りに引き付ける柔…

西山vs上田

8月15日に女流王座戦の本戦トーナメントの一つがおこなわれた。 西山朋佳女流3冠vs上田初美女流4段の一戦。 先手の西山さんがいきなりの3間飛車に対してなんでもできる上田さんは相振りをさけて対抗型を選択した。 駒組が続く中、先手は角道を開けたま…

叡王戦(九段戦)

8月14日に叡王戦段位別予選・9段戦がおこなわれた。 午後2時に久保利明9段が登場。午前中に南9段を破った福崎文吾9段と対戦した。 先手の久保9段が3間飛車穴熊で後手の福崎9段が左美濃から銀冠で対抗した。 福崎9段と云えば振り飛車穴熊で一世を風…

ねこまど将棋まつり

ねこまど将棋まつりの最終日である8月13日に公開対局が行われた。 先手・深浦康市9段vs後手・戸辺誠7段。 「読み筋披露!!席上対局」とうたわれていたのが少し変わった点。 別の画面では先崎9段が大盤解説をする一方、両者手元にマイクを持たされて対局…