マイナビ出版より9月下旬に標記の本が発売された。
連盟HPの「まいにち詰将棋」を私はまともに解いたことはなかった。
この作品群から編纂した作品集である。
監修は浦野真彦8段で500題余の作品から200題を選んだのも彼である。
本は7手詰9手詰11手詰からなっている。これらの手数は詰パラでいえば
幼稚園・小学校・中学校の手数である。もし私がパラの担当ならこれらのコーナーで
採用してみたいかどうかの視点でもこの本の解図を試みた。
結論から言えばなかなか良い作品が散見されアンソロジーならではの個性も見られた。
女流棋士では上田初美さんが4作、室田伊緒さんが3作、室谷由紀さんが1作だった。
山根ことみさんや藤井奈々さんが登場していないのが少し不思議な感じがした。
上田さんの場合、及川7段が7作採用されており夫婦で共演というところかな。
神吉宏充7段も7作採用されていた。神吉さんと云えば双玉を大道棋的でなく普通作品風に広めてくれた方だがなかなかこの本での普通作品はやはりうまいものだと思った。意外に感じたのが屋敷伸之9段で採用された4作が駒数も割と少なく気の利いた手順で好感が持てた。
初心者から有段者まで楽しめるよき作品集に仕上がっていると思う。
今回の詰将棋:21手詰