ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

第56回九州G例会報告

日時:平成28年1月9日(土)PM1〜5
場所:博多市民センター
参加者:石川 太田 倉掛 坂田 坂本 嶋村 千々岩 堀切 宗岡 八尋 (以上10名)
    二次会から酒井


1 久しぶりに大勢の参加者を得た。初参加者が二人いる。
 まず、山口県の嶋村拓夢君(小学生)。指し将棋が強いことで知られているが、今回彼が持参した詰将棋作品はなかなかの出来というか、完成度の高さを感じさせるものがあり、このまま詰将棋の世界へ入ってきてほしいなと私みたいな先陣の詰キストは正直思った。指し将棋は強くなる過程で壁みたいなものに突き当たりながら上達するものだが、詰将棋は打ち込めば打ち込むほど、うまくなっていくものである。それにしても、有望な新人がいきなり私たちの前に現れたという気がしてならない。
 つぎに、九大生の坂本拓優さん。詰将棋は解くのが好きということで、九大OBの宗岡氏の紹介で来られた。彼は高校時代は高校竜王戦の県代表にもなったことがあり、九大進学後は1年のときから頭角を現し、現在、大学将棋では大活躍されている。二次会にまで参加していただいた。私は少し、彼と指し将棋の話でもしたいと思っていたが、周りで飛び交う言葉が詰将棋の極めてマニアックなやりとりが主流で、おそらく面食らっていたのではないかと恐縮の至り。この詰将棋九州グループはもともと九大OBの宗岡氏が立ち上げた会であり、九大とは縁が深い。また、仲間をつれて気軽にこの会へ遊びにきてほしいと思います。


2 課題作(邪魔駒消去)はメール投稿も含めて10作品集まった。
 いずれも甲乙つけがたく、好作揃いであり作品展用に選題する4作に苦労した。
 作品展を構成する手数のバランス等で決定したが、もれた作品は詰パラの他コーナーへ投稿されることをお勧めする。
 

3 詰将棋解答選手権(福岡会場 4月9日開催)

・今年の初級戦及び一般戦の福岡会場は昨年と同じく春日市の「クローバープラザ」の部屋が確保できたことを各人に報告した。

・後日、私から運営スタッフに詳細な実施要領をメール等で伝えることとした。


4 「夢の車輪」という詰将棋作品集を昨年12月に入手したので、これを九G仲間にお披露目したくて例会に持参した。作者は三年前に他界された看寿賞作家・安達康二氏である。安達氏と言えば私は三段曲詰「NHK」の印象が深い。この作品の存在があればこそ、これを上回る作品の数々がより輝いて見える。出版社の双峰社は桑原辰雄氏の最後の二作品集を手掛けてくれたこともあり、てっきり詰パラでも販売斡旋をするのかと思いましたが1月号には広告が掲載されませんでした。でも、最近、詰パラHPで書籍情報がでたので、2月号であらためてPRされるのではないでしょうか。
 本のあとがきにある奥様の言葉によると、<将棋が大好きだった主人の夢は「いつか作品集を作る」ということでした>とある。安達さんのように顕著な実績のある作家は、やはり生前に作品集の構想を最低限練るべきであり、また、もっと踏み込んで自ら出版を手掛けるべきだろう。そうでなければ、残された関係者の方々にとてつもないエネルギーを強いる(特に、厳選された作品集を作るとしたら)ことになるからである。未発表を含む全作品の収録に踏み切ったのはその辺の事情を物語っているのかもしれない(それはそれで全作みれて私はうれしいのだが)。

5 次回例会は8月21日(日)の予定である。
  課題作のテーマは堀切氏が2テーマほどあげられ、それを酒井氏と詰めることとし、結果稿作成者も堀切氏が担当される予定である。