ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

藤井聡太・新四段

 史上最年少(14歳2ヶ月中学2年生)でプロ棋士になった藤井聡太三段。
新聞、TV、雑誌等で取り上げられ、しばらくはマスコミを賑わすことだろう。
その一環として9月15日号の週刊新潮でワイド特集に掲載された。


 彼は早くから詰将棋界では注目の子であった。
小学生で詰将棋の全国大会へ参加し、多くの詰将棋マニアの知るところとなった。
その後、何といっても、詰将棋解答選手権がより知られるイベントとなったことは、藤井聡太さんのおかげだ。
チャンピオン戦で並み居るプロ棋士を押さえて、昨年、今年と連覇したのはまさに衝撃の出来事だった。
そして、このたびの指し将棋のプロとして誕生してくれたことで、これらの事実がまるでボクシングのボデイーブローのごとく、逆の意味でじわじわと利いてくるのだ。それは、プロ棋士を志す者にとって、詰将棋を徹底的にやることが如何に有力な近道の一つであるかということを実証してくれたことにある。


 それでは、雑誌の中身を少し紹介してみよう。
杉本昌隆七段の談より

*将棋の世界では自分から弟子にしてあげると誘うことはまずありません。でも、彼のことは小学1年の時から知っていて、ずっと弟子にしてみたかった。

*彼の指し方は<光速の寄せ>と呼ばれる谷川浩司九段に似て、斬ったと思ったらもう相手が倒れているイメージだ。だが、何よりここまで強くなったのはプロ七段の師匠に負けても本気で悔しがるほどの負けず嫌いと、周りのことが見えなくなるほどの集中力にある。

母(育子さん)の談より

*小学生のころ、聡太が歩いていてドブに落ちたことがある。理由を聞いたら将棋のことを考えていたからと言う。そんなことが2,3回ありました。

*分厚い本も面白いと思ったらすぐに読み終えてしまう。司馬遼太郎の「竜馬がゆく」(全8巻)は、小学校6年生で読破しました。


上記のように、栴檀の木に育つであろう双葉のころのエピソードとしても、これらのこととて並大抵のことではなかろう。
10年に一度といわれる天才棋士。真価を問われるのはこれからだが、後生畏るべしであることだけは確かである。