ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

関西将棋夏まつり

 将棋界で関東にあって関西にないものとは、それは将棋まつりである。
とは云っても、関西でも以前は<近鉄将棋まつり>があったのだが絶えて久しい。最近でこそ、西遊棋を中心とした将棋フアンとの交流が行われてきたところだが、このような実績を踏まえながら、棋士会の副会長である久保利明九段が先頭に立って今回、実現の運びとなった。


 9月10日(土)11日(日)の二日間の開催である。事前申し込みだったがプログラム内容からして、前評判もよく申し込み受付早々予約完了したらしい。私も初日は取れたが、2つ目が取れなかった。
 さて、その初日だが4名の棋士による指導対局や郷田王将の定跡トークやサイン会を交えながら、席上対局が三局行われたのでそれを紹介したい。
 席上対局以外でこの日、出演したプロ棋士は東和男八段、今泉健司四段、村田智穂女流二段、室田伊緒女流二段でした。


<女流早指し対局> 室谷由紀女流二段 vs 北村桂香女流初段



 振り飛車フアンにとって、女流の将棋は裏切らないことが多い。両者はともに振り飛車党、期待にたがわず相振り飛車となった。
北村さんにとっても、勝負どころはあったが、東京に進出し、成長著しい室谷さんの貫禄勝ちとなった。
111手で室谷二段の勝ち。
室谷vs北村.kif 直


<同世代ペア対局> 久保利明九段・北浜健介八段ペア vs 稲葉陽八段・大石直嗣六段ペア


 ペアを組んだ北浜八段は対局前に久保九段にこっそりささやいたそうだ。「最近でこそ中飛車をよく指していますが4間飛車は指したことがありません」とのこと。先手番となったこのペアは久保九段がさっさと初手68飛車と指してしまった。イベント将棋ならではのイジワルだが、その後の指しまわしは両者、呼吸があっていたように思う。
101手で久保・北浜ペアの勝ち。
久保北浜vs稲葉大石.kif 直


<記念対局> 郷田真隆王将 vs 稲葉陽八段

 この戦型は 難しすぎてよくわからないので感想が浮かばない。
81手で稲葉八段の勝ち。

稲葉vs郷田.kif 直


北浜八段の懸賞詰将棋(初日出題分)

*初日のイベントは午後の時間帯だけだった。2日目は朝10時から始まり、谷川会長や東京から藤井九段が参加するなど、初日以上に出演棋士も多く、かつ厚いイベント内容となっていた。残念ながら、2日目は行けなかったが、きっと成功裏に推移したことだろう。これを契機に関西将棋まつりの実績を積み重ねていってもらいたいものである。