ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

朝日杯熊本対局

 第10回朝日杯将棋オープン戦の公開対局はこれまで東京で開催されてきて、今回地方へやってきたのは初めてではなかろうか。
熊本地震復興祈念対局と銘打っての熊本への応援キャンペーンの一環とはいえ、これからはたまには地方で開催してほしいものである。
さて、14日・15日の対局に8名の棋士がベスト4入りをかけて熊本へやってきた。
ひいきはもちろん唯一の振り飛車党・戸辺誠七段である。彼はこの朝日杯では過去3度のベスト4入りを果たしていて、この棋戦とはきわめて相性がいい。
14日(土)午前10時、八代弥五段との一戦であり、持ち時間各40分、それを使い切ると秒読みとなる。
並んで対局があったのは佐藤天彦名人vs行方尚史八段戦であった。
テーブルでの椅子に座っての対局姿を5分間ほど、拝見して別室の大盤解説会場へ移動した。
豊川孝弘七段が同時進行する2局を解説するわけだが、戸辺・八代戦を和田あき女流初段、佐藤・行方戦を鈴木環那女流二段がそれぞれ聞き手役を務めることとなっていた。


 先手となった戸辺七段は得意戦法のひとつである石田流を採用した。
8筋で飛車交換となった後は先手の角の動きがやや窮屈となり、先手指しにくい展開となったようだ。
飛車交換に持ち込んで激しい戦いにせざるを得なかったのかどうかよくわからない。
将棋はポイントをすこし稼いだ後手がそのまま押し切った感じがした。
終了後、対局した二人が大盤解説会場へやってきて、勝負所などの感想を述べていた。


 戸辺さんが負けてしまったので、さっさと長崎へ帰ることにした。
帰路、お城や市役所の近くや上通り・下通りのアーケード商店街を歩いてみたが、あの地震の爪痕などあまり感じられなかった(かけあしの訪問で備に見ていないせいかもしれない)。
 落ち着きを取り戻した熊本へは今年、またゆっくり訪れてみたいものである。

[