ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

女流王位戦第3局

 第32期女流王位戦の第3局は福岡県飯塚市で開催された。前夜祭も大盤解説会も中止になったのは残念だった。戦型は先手山根女流2段が向い飛車vs里見女流王位が3間飛車となった。先手が49手目68金と寄ったところで昼食休憩となった。

f:id:stoneriverki:20210603071446p:plain

再開後の先手は一時優勢に推移していたが後手の鍛えの入った粘り腰に150手で屈した。

 山根さんとしては四国対局へ行けなかったこともきっと残念に思ったことだろう。最短で終わったが熱戦となった相振り3局を鑑賞できて大いに満足している。

 

 さて、将棋界の新年度は5月に本格的に動き始めたが昨年は女流棋戦を除けば「相振り飛車」という戦型がわずか15局しかなかった〈順位戦のデータ)。なぜ男性棋士は相振りを嫌うのであろうか。私としては不思議でならない。今や女流棋戦は振り飛車戦の宝庫である。里見・西山という両輪が引っ張っているかぎり多分大丈夫であろう。昭和40年代、あの大山・升田の両巨頭が振り飛車も指すから空前の振り飛車ブームが到来した。今の将棋界にそれを望むのは当分無理であろう。そういうこともあってか、マイナビに「相振り飛車名局集」を出版する気配がないのは残念である。

今回の詰将棋:23手詰

f:id:stoneriverki:20210603081718p:plain