ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

女流王座戦・広島対局

 大阪(通天閣将棋まつり)の帰りに、広島へ寄った。
目的は第6期リコー杯女流王座戦第1局(加藤女流王座vs里見女流4冠挑戦者)である。
以前、女流の将棋は裏切らないということを本ブログで云ったことがある。
振り飛車フアンの私にとって、里見さんの将棋に期待してのことである。とはいっても、最近の里見さんは先手番のときに希に居飛車をみせることがあるが、今回、振り駒で後手番となり期待に違わず「ごきげん中飛車」を採用してくれたので内心、ほっとした。



 今回のタイトル戦及び大盤解説会に参加したプロ棋士は次の方々である。
井上慶太九段、糸谷哲郎八段、北浜健介八段、森信雄七段(立会人)、澤田真吾六段、室谷由紀女流二段、山口絵美菜女流1級。

 10月26日AM10時開始となったこの対局は午前中で指し手の進行が早く(特に里見さん)、午後の早い時間帯での終局もありうるのではと、におわせたが終盤での難解な局面が続き、両対局者とも持ち時間をフルに使わざるを得ず結果的に午後5時過ぎまでかかった。
 大盤解説会では二人一組でプロ棋士が適当に組み合わせをしながら終局まで熱の入った解説をおこない、来場者を退屈させない内容であった。
特に、澤田六段の解説を聞くのは初めてであった。一見、寡黙な青年との印象がしていたので、どんな話しぶりかと注目していると手の解説もきわめて分かり易く満足のいく解説振りであった。
 将棋は106手で挑戦者の里見女流4冠が第1局を制した。

終局後、二人は解説会場へ現れて、簡単に勝負どころを振り返ってくれた。心なしか、勝った里見さんの方が声も小さく、ひどく疲れきっているような印象を受けた。こういう風に終局後にフアンの前に姿を見せてくれることが現地の解説会場へ行って良かったと思われることの一つでもある。
 第2局以降も熱戦を期待したい。
加藤vs里見.kif 直