ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

通天閣将棋まつり

 2016新世界・通天閣将棋まつりが平成28年10月23日に開催された。
 阪田三吉のその昔、あのころの歌にも唄われた「空に灯がつく通天閣に・・・」の時代から、代替わりした現在の通天閣がこの10月で丁度、60周年になるそうだ。今でこそ発展した大阪の街にはアベノハルカスを始め、多くの高層建築物があるが、戦前から戦後にいたる大阪のくらしに生きてきた人々を見守り続け、また庶民にとってもひとつのシンボルであり続けたものであろう。
 昔の大阪に知悉しているわけではないが、現在の新世界界隈は一種独特の雰囲気を持っている。大阪的街の特徴の一つの形態であることに間違いはあるまい。


 さて、イベントに出演した棋士は次の方々である。
内藤國雄九段、井上慶太九段、久保利明九段、浦野真彦八段、山崎隆之八段、糸谷哲郎八段、杉本昌隆七段、菅井竜也七段、西川和宏五段、村田智穂女流二段、室田伊緒女流二段、山口絵美菜女流1級。

  内藤九段を久方ぶりに拝見した。イベントの中頃に短い時間ながらお話しをされた。お元気そうでなによりである。話しの中身の一つにコンピューター時代の将棋界のあり方について自らの感想・意見を述べられたことが印象に残りました。

 メインの公開対局が3局おこなわれた。
まずは、阪田・関根同門ペア将棋。久保・村田ペア vs 杉本・室田ペア
先手の杉本チームの石田流に対して、久保チームが居飛車穴熊で対抗して、126手で後手が勝ちとなった。
杉本・室田vs久保・村田.kif 直

 次に、「次の一手王将戦」。糸谷八段 vs 菅井七段
先手菅井七段の3間飛車となったが、102手で後手糸谷八段の勝ち。
肝心の「次の一手」は例の三つの色つき札を上げる方法で行われたが選択(手の着手)困難な局面での出題であったために、2回の問いかけて決まってしまった。
菅井vs糸谷.kif 直

 更に、「10秒将棋」。山崎八段 vs 糸谷八段
イベント進行上、時間に余裕ができたので云わばおまけとして、この対局がおこなわれた。
後手糸谷八段が角交換後に向かい飛車をされたが、97手で先手山崎八段の勝ち。
山崎vs糸谷.kif 直
 
最後のお楽しみとしておみやげ景品抽選会があった。沢山の賞品(普通の将棋イベントでは配布されないようなもの)が用意されていた。
私はそのひとつである「通天閣の無料入場券2枚」をいただいた。県外の人がもらってもと一瞬思ったが、有効期限が1年近くあり、大阪へはたまに来るのでその時々の大阪の景色をちょっぴり高い空間から眺めてみたいと思っている。