ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

A級順位戦最終局

「将棋界の一番長い日」と呼ばれてきたA級最終戦一斉対局はこれまで東京の将棋会館で行われてきたが、今年は初めて会館を出て静岡市で開催された。 リアルタイムの情報発信も東西の将棋会館に加えて、テレビ中継(一つ)に、ネット中継(二つ)ありとまさに棋運を盛り上げるべき百花繚乱の様相を呈してきた。 これで、名人戦挑戦者も降格者二人も決まっていない状態で迎えることができたら、更に盛り上がることに違いないが、今年は名人挑戦者も決まり、降格者も1名は決まっている。かろうじて降格1枠を4人の棋士が争うことになった。全員が他力の可能性もあるが、それぞれ自力の目がある残留争いとなっている。


ひいきとする久保九段は1勝リードしているものの順位が一番下のために負けられない一戦である。ここは彼のフアンが集まるであろう関西将棋会館大盤解説会へ行く一手である。ということで、やってきました大阪。3月7日(金)午後5時過ぎ、2階道場では浦野八段が便乗して?サイン本の販売会を実施していた。浦野八段に挨拶し、短い会話の後、詰将棋ハンドブックを一冊買って、詰将棋解答選手権の追加賞品にすることにしました。


 メインの解説会は午後6時から始まりました。福崎文吾九段、神吉宏充七段、船江恒平五段、村田智穂女流二段が担当された。途中、浦野真彦八段と斎藤慎太郎五段が登壇されました。解説する棋士も観客もやはり気になるのは久保九段の将棋。まるでスポーツカフエで国際試合のサッカーやオリンピックをみんなで応援するような雰囲気でした。福崎九段と神吉七段の上方漫才のような話術が面白かったですね。船江五段の解説により、なんだか彼が一番まともな?人のように思えてきました。午後9時過ぎに久保九段が他力で残留が確定されたことが報告されると会場には安堵の雰囲気が醸し出されました。久保九段は残念ながら負けましたが順位戦らしい死闘の戦いを魅せてくれました。ネット中継にはそれなりの良さがあるのですが、昔ながらの実に楽しいひと時を過ごすことができました。