ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

第1回 将棋フエスタ

 1月17日加古川市の将棋イベントへ行ってきた。
昨年も訪れたが、その時は確か第10回とか、うたっておりよく続いているものだ、さすが「棋士のまち加古川」というだけあると感心した記憶がある。

 今年は第1回となっていて、一瞬アレッと思わせられる。まさか、年数を重ねることに恥ずかしくなって、思わずリセットしてしまったかと邪推されるかも知れないところだが、真相は運営主体が変わったので(加古川市から財団へ)、気分一新を図ったようである。外野から見ると、履歴をそのまま引き継いでも良かったのではと思うが、他人がすることはとかく理解しがたいことがあるものである。

 さて、イベントの内容は例年とさして変わらない。
全体を通じて、神吉宏充七段の話術が相変わらずさえて、こういったイベントには欠かせない人材である。


 注目の公開対局は2局あった。
まずは、稲葉陽 七段 vs 稲葉聡 アマ のプロアマ兄弟対決である。
稲葉アマはご存知のように第5期加古川青流戦の優勝者である。
おそらく、この二人は子供のころから切磋琢磨して、まずはアマの階段を登りつめていったことだろう。
そして、弟はプロの道を、兄はアマ強豪の道を歩み続けている。
そういった二人がこの日、将棋フアンの前で公開対局をするとはあのころには夢にも思わなかったに違いない。
今回は、ある意味で余興的対局ではあったが、近い将来プロアマ公式戦であいま見えることになるかもしれない。
その時こそ、同時代の空気を吸っていればこそ、さらなる熱闘・好局を期待したいものである。

稲葉陽vs稲葉聡.kif 直


つぎに、 船江恒平 五段 vs 稲葉陽 七段 の井上門下兄弟弟子対決であり、この対局は目隠しでおこなわれた。
目隠し将棋の両対局者はかなり神経をつかうものと思うが、見ている方だって、二歩を打たないか、歩の数を間違えないかなどハラハラするものである。
2局とも振り飛車ではなかったが、相掛かりも矢倉もリアルタイムでみていると、持ち時間も少ないこともあってか、結構スリリングなものである。来年は久保九段か菅井七段を呼んでください。

船江五段vs稲葉七段.kif 直