ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

A級プレーオフ・2

将棋プレーオフの第2弾である。
渡辺明二冠vs久保利明九段の関西将棋会館での大盤解説会は午後6時から始まりました。
解説は小林健二九段、千田翔太五段、長谷川優貴女流二段です。
千田五段は2月12日の順位戦に勝利してC1への昇級を決めて同日付で五段に昇段したばかりの旬の棋士です。居飛車党ですが振り飛車や相振り飛車に精通している小林九段とともにバランスの取れた解説担当布陣だと思います。

小林九段はベテラン棋士だが、今回初めて解説会を通してお話を聞く機会を得た。冒頭、小林九段は千田五段と共通点があると云われた。それはともに19歳で王位戦の挑戦者決定戦で敗れたことであるとの由。千田五段は木村八段に敗れたことは記憶に新しいが、小林九段は米長さんに負けたそうだ。ときおり古い話しを交えながらの解説で興味深かった。

 さて、注目の戦型は先手番となった久保九段が56歩以下中飛車を目指したが、後手が飛車先を伸ばして形を決めたために、いきなりの向い飛車となった。ところで、この日はC1順位戦の最終局と重なっており、注目の対局が菅井竜也五段vs高野秀行六段、澤田真吾六段vs浦野真彦八段戦で菅井五段・澤田六段がともに8勝1敗のトップタイで自力昇級の大一番である。関西からダブル昇級が出るかといったところです。久保さんの将棋を含めてこの3局が大盤解説会のメインとなりました。そして、うれしいことにこの3局全てが先手振り飛車(菅井五段と澤田六段は中飛車)となったことでした。

午後8時過ぎに菅井五段が早々に59手の短手数で快勝いたしました。残る2局は深夜に及ぶ大熱戦。結果は澤田六段、久保九段ともに勝ちました。大阪まで来たかいがありました。久保九段は名人挑戦まで残るは行方戦。次回はネットから観戦いたしますが、なんとかして振り飛車戦のタイトル戦がみたいものです。

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