JT杯で金沢へ行ってきた。
将棋日本シリーズJTプロ公式戦の開幕局である。
久保利明九段と菅井竜也七段という、私にとってこの上ない対局カードである。
今年度、最初で最後の県外将棋観戦という気持ちで金沢入りした。
どうやら前日に開催記念レセプションが開かれたらしい。地元の北國新聞(6・22付け)にその模様が掲載されていた。この種のイベントで一般将棋フアンを交えての前夜祭があるとはこれまで聞いたことがなかったので、関係者だけのレセプションなのだろう。両対局者等のコメントが載っていたので拾ってみる。
久保九段「手の内をよく知っているが対局は久しぶり。持ち時間が少ないので直感を信じて読む」
菅井七段「久保九段は小学生で初出場したこの大会で出会った憧れの先生。将棋フアンにプロはすごいと思ってもらえる一戦にしたい」
藤井九段(解説担当)「同じ振り飛車戦法を得意とする2人で予想がしにくい。駆け引きが見どころとなる」
さて、肝心の戦法はどうなったのだろう。
相振り飛車を期待していたが事実、その通りの相振り飛車になってくれた。最悪、相居飛車になったら、旅費と宿泊費を返してくれと云いたくなるところだった。
相振り飛車の解説も上手な藤井九段の話しを聞きながら、二人の指し手をじっくり堪能した。将棋の内容にも大いに満足したのでどちらが勝ってもよかったのだ(後手が152手で勝ち)。
画像は先手の「次の一手」を予想するため中断された局面
今回の詰将棋は35手詰。金無双は本来、相振りという縦からの攻めに備えた囲い方。その囲いを縦から攻略したのがこの作品です。よく捌ける中編に仕上がりました。