ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

将棋に三つの才能あり

 本日(12日)内藤九段の最後の対局があった。第28期竜王戦6組の対中田功七段戦である。
結果は中田七段が94手で勝利した。
今月末を目途にと引退を表明していた内藤九段にとって思惑通り?最後の対局となってしまった。
ご本人にとっては一抹の寂しさとともに内心、ほっとされているに違いない、


 さて、話しは変わるが「文藝春秋」4月号にて現役最高齢棋士の「引退の辞」と題して内藤九段が寄稿されている。
プロになったいきさつ、師匠の藤内金吾八段のこと、好敵手だった米長邦雄、大山さんの盤外作戦、コンピューター将棋のことなどを語られている。
そして最後に「将棋には三つの才能がある」と持論を展開されている。

一つは当然、勝つ才能のことである。

二つ目は教える才能。将棋を人に教えるのは根気が必要ですし、将棋人口のすそ野を広げるのは将棋教室の指導者たちです。彼らをもっと評価すべきです。

私は、引退後、三つ目の才能である詰将棋を作っていこうと思っています。昔から、詰将棋を大事にしてきました。・・・中略・・・引退することですし、詰将棋はこれまで以上に作っていきたいですね。

以上が、雑誌の概略です。

 既に引退された中田章道七段や伊藤果七段は週刊将棋などで詰将棋を精力的に発表されている。現役の頃から詰将棋に定評があった棋士が引退後にその分野で活躍されることは詰将棋フアンにとっても喜ばしい限りである。その種のご活躍を内藤九段にも期待したい。