ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

第25期女流王位戦第3局

 5月21日に飯塚市で開催された女流王位戦大盤解説会へ行ってきた。
大盤解説会場は「のがみプレジデントホテル」で午後3時より、立会人の森下卓九段の解説で、聞き手は安食総子女流初段が務めた。

 この日は昨日までの雨があがり、一転好天に恵まれたこともあり、午前9時対局開始の戦型が振り飛車戦になったことをネットで確認したうえで、長崎を出発した。博多から飯塚までは快速電車で約40分(福北ゆたか線)を要したが、日頃は乗らない路線であり沿線の景色なども観察しながらの乗車であまり退屈はしなかった。

 今回は前夜祭には行かなかったが、前夜祭の模様が21日付け西日本新聞に掲載されていた。
それによると、今回の対局の戦型予想を森下九段は相居飛車になると予想して、清水さんがどう応じるかによるが、横歩取りを絡めた相懸かりになるのではと分析されていた。次に、昨年に引き続き、筑豊ご当地アイドルのスマイルが前夜祭で唄と踊りを披露したらしい。
http://smile-p.net/

 また、対局者二人の前夜祭での対局に臨んでのコメントを抜粋して記したい。
甲斐女流王位:1勝1敗で迎える第3局から後半戦に入っていきます。そのときどきの自分の考えや、浮かんだ手を大切にして、精一杯努めていきたいと思います。
清水女流六段:第3局では、飯塚にゆかりのある軍師黒田官兵衛にあやかり、知力の限りを尽くして、いい将棋が指せるようにしっかり努めたいと思います。

上記、写真は1回目の次の1手の出題画面。
 先手53手目の69銀に対して後手の着手を問うたもの。3択でA=58金、B=55銀、C=その他

上記、写真は2回目の次の1手の出題画面。
 後手64手目の22角引に対して先手の着手を問うたもの。3択でA=25桂、B=13桂、C=その他

5時ごろ、青野九段が会場に来られて森下九段と交代。
青野九段によると、「飯塚市での開催は8年連続となるが、来年もぜひ当地での開催をという関係者のお話しが前夜祭の時に出たそうである」。
さて、将棋のほうは先手が61手目に端攻めから勝負に出た後もスリリングな終盤の攻防が続いたが先手が93手で本局を制した。
次の一手は残念ながら2回ともはずした。しかし、振り飛車側が中盤、玉の囲いをあらされて、どのようにまとめていくかと注目してみていたが、玉が泳ぎながらもうまく敵陣に迫っていく指し回しは大変参考になった。第4局は6月4日に姫路市で行なわれるが、甲斐女流王位、是非振り飛車で防衛を果たしていただくことを期待したい。
甲斐女流王位vs清水女流六段.kif 直