ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

週刊現代(4月20日号)

「天才」と呼ばれた人が、本物の「天才」に出合ったとき、

週刊現代スペシャル企画として、上記標題の記事を掲載した。

将棋のことに触れていないかとみたところ、先崎八段が取材を受けていた。以下、その概略。

プロ棋士先崎学八段も本物の天才に出会って自身を磨いてきた。
その本物の天才として羽生善治森内俊之佐藤康光の3人をまずあげている。
奨励会にいた頃から違う。見る人が見れば一瞬で分かるんですよ。彼らの盤の周囲だけが光って見えたくらいです。私が彼らにどうにか喰らい付いてきたおかげで、生きてこれたようなもの」と述べている。

そして、実はもう一人、本当に勝てないと思った棋士が他にいる。それが加藤一二三九段であると続く。

「加藤先生は第一感の塊。第一感とは、初めにひらめく手のことで、実はこれが最良手ということがすごく多い。加藤先生は第一感でひらめく手が無数にあるから、長考癖につながっている」

つぎに、「考え方そのものが他の棋士と違う。ある時、<棋士は理系か文系か>という話題になった時、ほとんどの棋士が理系だと言っているなか、加藤先生は<将棋は文系のもの。理系のものではありません>と断言された」


この後段の部分は確か、あるタイトル戦の前夜祭で明日の戦型予想ということでミニ対談があった時、私もその場面に居合わせた。加藤さん、先崎さん、他に棋士が3名ほど壇上にいた。その時の会話の印象は将棋は理詰めの部分は大きいけれど、バランスのゲームだから、さほど気にしなかったが、ただ、詰将棋に限定したらどうなるかと思いをはせていた。詰将棋を解くということに関しては解き上手のコンピューターみたいに俄然、理系の世界だが創造力豊かな作品を作り上げると云うことは多分に文系的要素が強くなければ、人を感動させる作品はできないのではなかろうかとその日そう思ったし、今でもそう思っている。