ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

今年の漢字は「金」

2012年の世相を表す漢字は「金」と12月12日に発表された。

一瞬、将棋ブームでも・・・それとも世の中、金まみれということか、あるいは金の延べ板を売買することが流行したのが原因かといろいろ思ったが無論そんなことではない。

真相は金環日食のほか、ロンドン五輪で日本人選手の活躍や、東京スカイツリーの開業、山中伸弥教授のノーベル賞受賞などで多くの金字塔が打ち立てられたことが理由のようである。

でも「金」という一文字は、将棋フアンとしては、まず駒を連想せざるを得ない。

将棋では金は守りのカナメの駒であり、攻めては頭金というようにトドメの駒でもある。

詰将棋の世界でも将棋妙案の第69番に「金知恵の輪」という作品もある。金は動きが地味のようでもあるが、「打って捌く」我々、業界用語で「すべり金」という指がしなるような手筋もある。

大道詰将棋でも「金問題」という範疇の作品群もある。最後にその「金問題」のまったく基本図ともいえる詰将棋を示したい。25手かかるが、途中、飛・角・桂という合い駒が順番にでてくるなど、玉方の妙防を読む訓練にはうってつけの問題でもある。