ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

詰将棋の解答(9月ブログ分)

9月3日分*72銀 同銀 71金 51玉 62馬 同玉 74桂 51玉 41金 同玉 31飛 まで11手詰

9月4日分*21龍 同金 33角 同金 22銀 同玉 31銀 同金 11銀 23玉 22金 同金 同銀成 同玉 21金 32玉 52飛成 21玉 22金 まで19手詰

9月5日分*73銀 同金 61角 63玉 52角成 同玉 61銀 63玉 62金 同玉 51飛成 71玉 72金 同金 52銀成 まで15手詰

9月9日分*81銀 82玉 92飛 同銀 同銀成 同玉 81銀 82玉 83銀 同玉 61桂成 53金 72銀打 82玉 83金 91玉 92金 まで17手詰

9月14日分*61飛 同玉 52龍 同玉 53銀 61玉 51角成 71玉 62金 81玉 72金 同玉 62馬 81玉 72金 91玉 82金 同玉 94桂 92玉 81銀 同玉 72銀 92玉 82桂成 同玉 71馬 92玉 81馬 まで29手詰 

9月19日分*71龍 同玉 72銀 同金 同桂成 同玉 84桂 62玉 54桂 同金 72桂成 同玉 73銀 63玉 62金 まで15手詰

9月27日分*54角 61玉 52と 同玉 43金 61玉 53桂 同金 62香 同玉 74桂 61玉 71龍 同玉 72銀 まで15手詰

百花繚乱

 9月26日はマイナビ女子オープン予選の一斉対局だった。

午前と午後での対局総数は正確には数えきれないが多分35局前後だったと思う。ほとんどの対局で目にするのが百花繚乱の振り飛車戦。振り飛車フアンにとっては堪えられない楽しい一日であった。「将棋界の一番長い日」と比較しても遜色ない素晴らしい企画だった。どれか一局でもお気に入りの対局を紹介したかったが選びようがないので割愛する。次の決勝トーナメント戦も楽しみである。

今回の詰将棋:15手詰

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倉敷籐花戦での快進撃

9月18日倉敷籐花の準決勝戦が行われた。

先手・石本さくら女流初段vs後手・甲斐智美女流5段。

戦型は互いに3間に振る相振り飛車となった。

途中図は先手が63手目に98角と打ったところである。

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実はこの角はのちほど76角とあがり、また98角と戻るなど都合3回往復している。最後は76角で相手の飛車の動きを封じ込めるのに一役買うという活躍だった。思うにこの98角はこの勝負を制する勝負手だったのだろう。119手で難敵をくだした石本さんだが、挑戦者決定戦の相手は中井広恵女流5段。振り飛車を<しない人>より<できる人>を応援したくなるものだ。新しいヒロインの誕生をひそかに期待する。

今回の詰将棋:15手詰

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優柔不断

 9月14日女流王座戦の挑戦者決定戦がおこなわれた。先手・里見香奈女流4冠vs後手・伊藤沙恵女流3段の一戦。この二人なら相振りになることを期待して観戦開始。先手里見さんはいつでも飛車が振れるような駒組で動く。対して後手伊藤さんも相振り模様に動き、先手が飛車を振ったのを確認して自らも振りたいところだ。ところがこの互いに牽制しあうような駒組が延々1時間近く続き、作戦上の駆け引きとはいえ少々、イライラしてきて私のような何が何でも振り飛車という輩には優柔不断にしかうつらない。ついに先手は21手目26歩と突いて居飛車を明示した。これに対して後手はどうするかだがこれまでの後手の棋風からすると居飛車にするところだろうがなんと中飛車にしてくれた。

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途中図は先手33手目46銀の昼食休憩時の局面。

その後、将棋の流れは先手が地力を発揮して中盤のねじり合いでまさっていたようだ。後手も見せ場を作ってくれたが135手で屈した。残念だったが、伊藤さん、振り飛車をみせてくれてありがとう!

今回の詰将棋:29手詰

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「表彰状」来たる

 詰将棋全国大会が12年ぶりに九州(博多)で開催される予定であったがコロナ禍で中止となった。本大会では「看寿賞」・「門脇芳雄賞」などの表彰式がイベントの一環として行われることになっていた。

 先日、この「門脇賞」の表彰状が送付されてきた。りっぱな額縁におさまり、かなり見栄えがする。本来なら全国から参加する百人近い詰将棋愛好家の祝福を受けながらの表彰状授与式は最高の演出になるところだったが、その点少し残念である。看寿賞を受賞された方々も同じ思いであろう。

 あらためて賞に恥じない詰将棋界での活動に心がけていきたい。

今回の詰将棋:17手詰

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相振りで及ばず

 9月4日は女流王座戦準決勝の残りの一局が行われた。先手・里見香奈女流4冠vs後手・山根ことみ女流2段の対戦で相振り飛車(3間vs向かい)となった。里見さんは山根さんが振り飛車党であることを重々承知の上で相振りに誘ったように思える。途中図は夕食休憩時点での局面で先手が55手目で44歩と突きだしたところである。

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再開後も山根さんは積極的な指しまわしをみせたが駒損をしたりして自然に先手との駒の働きに差が出てしまった。103手で先手の勝。やはり相振りにおいても「一日の長」といったところであろう。勝った里見さんは伊藤女流3段と挑戦権をかけて対戦する。里見さんが早々に振り飛車をめざすと伊藤さんは相振り飛車で応じるだろう。そうあってほしいが序盤のかけひきも見所である。

今回の詰将棋:15手詰

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「7手詰」の詰をどう読むか

 Youtube棋士会チャンネルをみていたときのことだ。畠山鎮8段と藤井奈々女流初段の二人で棋士作成の詰将棋を20分間ほど出題・解説をしていた。

 畠山8段は解答手順の末尾で「7手づみ」でしたと発声していた。私は「7手づめ」というものだとばかり思っていた。

 最初聞いたとき違和感というより妙に納得させられるものがあった。棋士は指し将棋が本職である。終盤や解説などで「この局面ではつみがありますね。」などと言っている。多分この習性から「7手づみ」と表現したのだろう。

 すると急に「づめ」が詰将棋界ではゆるぎないものなのかなと気になってきた。少なくとも私のまわりの詰キストは変わらないのだが。

 まあ「詰将棋」と「詰め将棋」の問題に比べたらさして気にするほどのことはないのかもしれない。

今回の詰将棋:19手詰

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