ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

「藤井猛全局集」来たる

楽しみにしていた標記の本が着本した。

とにかく大冊である。なんといっても616ページある。

藤井九段自選の棋譜(400局を超える)がぎっしりつまっている。

本のサイズはA5。私の「詰将棋の道」シリーズの本と同じサイズなので少々親近感がわく。本の厚さを計ってみたら3.5センチある。やはり、ずしりと持ち重りがする。

目次をさらっとみると全体を大きく4部に分けて編集されている。順次、最初から読み適当なところで読みさしにするも良し、又好きな戦型のところを開いて、拾い読みをするのも良さそうだ。いずれにしても、ずしりと重い存在感を発しつづけるであろう、この本は私にとって「座右の書」としばらくなるだろう。

  ところで、この本の「まえがき」の部分に思わずジーンとくるところがあったので特に紹介したい。

棋士は、大きく分けて、二種類のタイプに分かれると思う。勝負が好きで、何より勝つことが生き甲斐な、生粋の勝負師タイプ。研究が好きで、勝負そのものより研究に生き甲斐を見出す、学者タイプ。かなり少数派と思われる後者だが、私は圧倒的に後者だ。内藤國雄九段の著書「図式百番」に「私は本書を著すために棋士になったと思う」とあった。私も、この全局集を出すために棋士になったのではないか。だが、まだ終わりではない。・・・・・>

以上は藤井九段の言葉の抜粋だが、なぜ私に感動ともいえるあつい思いが込み上げてきたか、それは私自身の詰将棋人生を重ね合わせたからである。そして藤井九段には心の底から言いたい。「振り飛車を研究してくれてありがとう」

今回の詰将棋:17手詰

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