ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

タイトル戦は女流が面白い

 5月12日は名人戦第3局(初日)と女流王位戦第1局が開催されました。
九州に住んでいるのに鹿児島ではなく、姫路市へやってまいりました(振り飛車戦観たさに)。
第27期女流王位戦第1局は例年通り、姫路市で行われ、その解説会がJR姫路駅近くの姫路キャスパホールで神吉宏充七段のもとでおこなわれました。彼は10年近く解説を担当されているそうで、今年は聞き手に室田伊緒女流2段を迎え、集まった将棋フアンは約100名でした。


 里見女流王位と挑戦者の岩根女流3段は過去16戦して、8勝8敗だそうですが、ここ数年の里見さんの棋力アップは抜群で過去のデータはあまり当てにできそうにありません。
 二人の対局は以前は相振りが多かったのですが、最近、相手の得意を受けてたつ棋風の里見さんの指し方が注目されるところです。
将棋は96手で里見さんが勝ちましたが、神吉7段の総括によると、34角vs89角など、構想力の差が出てしまった将棋のようです。


 よくある解説会と変わっていたのは「次の一手」の出題です。
近年、スマホなどでリアルタイムの将棋内容を見ることができるために、聞き手を務めている室田さんの指したい手を当ててもらうというものでした。問題として出された途中図ですが、本来なら里見さんの指した「87と」が正解ですが、室田さんが封じた手は「56歩」でした。
 なかなか新鮮な感じがして良いアイデアだと思います。なんといっても、フエアなところがいいようです。
「女心は女が分かる」という風にはうまくいかなかったようですが、対局者対傍観者の差が出たのかもしれません。

岩根vs里見.kif 直

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