ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

ネット観戦の副産物

 8月30日にネット観戦でJT杯の羽生vs行方戦を観ていた。
終盤、二転三転と形勢が変わって、見ている分には大変スリリングで面白かった。
どうやら、行方八段が詰みを逃した局面もあったようだ(それは87手目44金以下詰みあり)。
私が特に気になったのが90手目後手が23同金とした局面であった。
行方尚史vs羽生善治.kif 直


行方八段は単純に42龍と引いて、一間龍の寄せを目指したが、私は32金から31金と打つ寄せがないかとしきりに考え始めた。これが詰将棋作家の血が騒ぐというやつである。自らの実戦のさなかでも勝負を度外視して考え込むこと(持駒がこう変化したらとか、あそこの配置がこうなっていたらとか)もあるから、ほとんど職業病である。さて、強引に作りあげたのが下記の詰将棋(11手詰)である。使用駒を極力整理して、25の位置はあえて双玉にする必要もないので金とした。3個の捨て駒も入り、詰将棋らしくなったが手順そのものはそんなに難しくはない。