ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

詰将棋全国大会参加記

 今年、30回を迎える詰将棋全国大会は7月20日に川崎市の産業振興会館で開催された。詰パラがこの7月号で通算700号の発行となり、おまけに7月16日付け朝日新聞の朝刊に詰パラが大々的に採りあげられるなど大会への機運はいやがうえにも盛り上がった。その証左には参加者数が30回に及ぶ大会の歴史の中で過去最高の150名を超える(151名)参加者をえたことが物語っている。

 私は午後1時から始まる本大会の30分前に会場に到着したが、実はその1時間以上前にフリータイムの名のもとにプレイベントが開催されていた。詰将棋作品のアートシアター、詰将棋知識検定(将棋連盟がここ数年おこなっている将棋検定の詰将棋版と思えば良い)、大道詰将棋のコーナー、詰将棋作品集の書籍販売などがおこなわれて、すでに賑わっていたそうだ。

 本大会の模様をプログラムの式次第にそって簡単に紹介するとこうなる。

1 地元開催を代表して、指し将棋の強豪でもある看寿賞作家の芹田修実行委員長が開会宣言。


2 全日本詰将棋連盟の柳田明会長が挨拶。
 *今年の看寿賞作品数が大量の5作品となり、詰将棋は平成の黄金期を迎えているという趣旨のことを話された。
それは云いえて妙だと思った。指し将棋界はコンピューターの脅威がひたひたと迫っているが、詰将棋界は逆にComを余詰検討などに利用している。それにより、近年、詰将棋の作品は確実に精度があがり、若手もベテランも良い意味で競い合っている。看寿賞に漏れた作品の中にもそれに該当しても遜色はないと感じられる作品もあるぐらいである。


3 来賓祝辞・・・北浜健介八段、村田顕弘五段、及川拓馬五段の三名のプロ棋士が参加されたが北浜八段が代表して挨拶された。


4 門脇賞授賞式・・・詰将棋界に功績があった人の表彰が趣旨だが、今回は全国大会参加回数25回を達成した二人を表彰。


5 大会10回参加者表彰・・・今年は6人が該当。


6 看寿賞表彰式・・・5作品のうち3人の作者が大会に出席されて表彰状等を受ける。作品内容がプロジェクターで解説される。


7 七條賞表彰式・・・一年間の詰パラ解答優秀者の表彰を水上編集長がおこなう。残念ながらベストファイブまでの人が欠席。


8 アマ連握り詰の作者PRタイム
 *投稿された17作のうち、本大会へ出席された作者が作品の見どころなどを解説。


9 ミニ解答競技、詰将棋クイズなど恒例の全員参加型のイベント。
 *毎年、企画内容に少しずつ工夫の跡が見られることにも注目した。


10 記念撮影・・・参加者が多かったために集合写真は3回に分けて撮影した。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

懇親会・・・記念撮影後、本大会を閉会して5時45分より懇親会へ。約2時間の立食パーテイで盛り上がる。


<来年の開催地は大阪>

 懇親会の終了時、次年度大阪開催を引き受ける旨の宣言が大阪「創棋会」吉松氏よりなされた。私は年に2,3回は創棋会の例会にお邪魔しているので同会の準会員みたいなものだが、こと東京、大阪に限ってはスタッフ不足に見舞われることはない。安心・安定した大会運営が見込まれるところであり、来年また皆さんと元気にお会いしたものである。