標題の「馬筋消龍」とは馬の効き筋を消す龍捨てという意味で、その昔、私が初心者に詰将棋の手筋を教える際に命名した私の造語です。大駒が成駒あるいは生の場合があるため、その組み合わせは16通りあります。その半分程度を詰パラの最近のバックナンバーの初心詰を例に取りながら、紹介してみます。図面は省略しますが詰パラをお持ちの方は確認してみてください。
「馬筋消飛」 詰パラ10月号 幼稚園 中筋俊裕 作
「馬筋消龍」 詰パラ6月号 保育園 室門健一 作
「飛筋消角」 詰パラ10月号 幼稚園 でんでん 作
「飛筋消馬」 詰パラ9月号 保育園 室門健一 作
「龍筋消角」 詰パラ10月号 ヨチヨチ 清水透 作
「龍筋消馬」 詰パラ4月号 保育園 三善真澄 作
「角筋消馬」 詰パラ9月号 幼稚園 平松準一 作
「馬筋消馬」 詰パラ10月号 ヨチヨチ 馬場光信 作
この手筋は一言で述べると、大駒と大駒のぶつかり合いの醍醐味です。この手筋を使った作品は、もはや単独では使い古された手筋などと云われ、決して高い評価は得られません。複合的に用いたりして、更に工夫していかなければならないようです。しかし、これが実戦でも現れようものなら、それこそ将棋の持つ迫力そのものです。私が指し将棋を卒業できない理由も案外こんなところにあるのかも知れませんね。さて、本日の詰将棋はこの手筋を使った作品です。
本日の詰将棋:5手詰