ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

継続は力なり

 第31回詰将棋全国大会は7月19日に大阪市で開催された。
昨年の大会は第30回の節目となり、また詰将棋パラダイス誌が700号発刊とも重複して史上最高の参加者を得て盛会に開催されたところであるが、今年は個人的な意味で記念すべき大会となる。
それは私が今回の参加をもって、通算10回となり表彰されることになるからである。

[[

 詰将棋全国大会とはいっても、アマ名人戦のように県代表となって参加するのではなくて誰でも参加できるという年に一度の詰将棋フアンのイベントみたいなものである。
したがって、10回表彰は参加年数を単に積み重ねることによって得られる通過履歴みたいなものと私自身は位置づけていた。
第146回の芥川賞を受賞した田中慎弥さんの受賞会見のコメントではないけれども、「もらえるものならもらっといてやる」という感じでもあったのである。
 しかしながら、実際に表彰の壇上に上がり、100名を超える参加者の祝福を受けた時点で少し考え方・見方が変わった。

[

 私は詰パラ誌では「同人作家」(入選100回以上に与えられる称号)とはなっているもの、その入選作品の履歴をみても半期賞を獲ったこともなく、パラの表紙を飾った作品もない。まして、看寿賞などとも全く無縁の人なのである。
そういったなか、詰パラ誌では通算13年の担当を経験する傍ら、2冊の詰将棋自作品集の出版及び数点の初心者向け詰将棋の小冊子を作成してきた。私は二十歳のころ将棋を指し始めた。そのころ、終盤の寄せに明るくなりたくて詰将棋を解き始めてこの世界の魅力にとっぷりとつかったのである。そのような経緯を経て詰将棋への情熱を今日まで継続してきたことへのご褒美だと今回の表彰をとらえ直したのである。指し将棋の大会でもらったことのある盾よりも、今回の表彰メダルを大切にしていきたいと思っている。なにせ初めてもらった詰将棋界からの勲章?だもの。



 会場後方のブースでは全詰連書籍部に私の自費出版の本を販売していただいた。「詰将棋の道2」を買っていただいた方のうち、懇親会の会場内で「作品はともかく後半のコラム百選の内容がすばらしい」と二、三人の方より率直な感想をいただいたことがすなおにうれしかった。



 さて、来年の開催場所等は岡山県下、「倉敷芸文館」で平成28年7月17日に開催される。
岡山県の赤畠卓氏、平井康雄氏らが中心となって実施運営にあたる。
特に赤畠氏はアマ強豪(近いところでは平成22年アマ準名人)であり、かつ竜棋会(菅井竜也六段の後援会)の幹事長でもある。私も菅井流振り飛車が好きで、竜棋会の会員である。
 赤畠氏のような指し将棋の世界に大きなパイプを持つ方が運営の中心になっていただくことが地域性(山陽地域では初めての開催)とともに一過性でもかまわないであろう新たに大会に参加される方が期待できるものと思われる。
 竜棋会のよしみもあり、私もできるだけ運営に協力していきたいと思っている。



 詰将棋全国大会の詳細な内容は「詰将棋おもちゃ箱」のサイトをごらんください。
このブログの右上にあるstonriverkiのアンテナからアクセスできます。