ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

シニア名人戦(県大会決勝)

 いささか古い棋譜で恐縮なのだが、例年春に開催される全国シニア名人戦の県代表決定戦である。

 この夏にその棋譜が地元の長崎新聞に掲載されたのであらためて私のブログでも記録にとどめておきたいと思う。

 このシニア名人戦とネンリンピックの代表戦は私が参加資格を得た年に(5年前)いきなり代表となり、前者は記念大会とも重なり、天童へ、後者は3人一組の団体戦の大将として茨城県へ行った思い出がある。

 将棋に限らず、一般論だが世の中の出来事で一度、体験すればそれで十分だ思えることはいくらでもある。私にとって、このマイナーな二つの大会はその範疇に属している。

 そういった一見不謹慎とも思える考え方かもしれないが、こと将棋に関してはそのためにかえって手が良く見えて、気負いなくのびのび指せるという効用があったりするものである。

 さて、第1図は先手私の「ゴキゲン中飛車」に対して、後手が104手目・手筋の84歩を打ったところである。新聞掲載の解説を担当した伊ヶ崎博五段はここでは47香と手厚く指せば、先手有利拡大できたのではないかとのべている。私が指した手は37桂跳びで36銀と相手にすりこまれて、流れがおかしくなってしまった。この将棋は全体的にみると、ゴキゲン特有の序盤78金が戦いながら、4筋へ移動するなど私らしい軽快な捌きの棋風がよく発揮できたと思っている。このシニア戦では2年連続準優勝で終わったが、あまりくやしいとかいう気持ちはおこってこない。この辺が詰将棋作家の指し将棋観なのかもしれない。

なお、全体の棋譜はつぎのとおりです。
シニア名人戦県大会決勝戦.kif 直