ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

創棋会、棋楽会 & 通天閣将棋まつり

1 九G例会に参加した8月18日は、博多へ一泊。翌19日は新幹線で大阪へ向かい昼ごろに到着。
 関西将棋会館へ直行。1階で創棋会世話人、I氏とばったり。「2階道場で将棋を指して、創棋会には2次会より参加する」旨を申し上げる。

 12時半よりPM5時まで2階の道場で指し将棋。4段の手合いで4勝3敗。元来、早指しなのだが、最近は終盤だけが楽しみで将棋を指してるようなものだから、4時間余りで対局数7局はいつもこんな感じである。

 5時から創棋会の2次会へ合流。JR福島駅近くのいつもの居酒屋へ。参加数8名。一人初対面の方がいたが、いつも詰パラ小学校へ解答をいただくK氏。談論風発。あっという間の2時間。大阪の夜も暑かった。


2 今年オープンした棋楽会将棋クラブを8月21日に訪問。京橋駅から、ひと駅の蒲生4丁目駅(地下鉄)近くに位置し、交通アクセスの便はよい。ウイークデイに訪れたため、客の入りは今一つだったが、室内、盤駒など将棋を指す環境には申し分なし。アドバイザーとして実力あるスタッフの体制も整っているようなので、経営がこれまで以上に軌道に乗り、長続きしてほしいものである。


3 通天閣将棋まつり(8月23日)

 イ 今年は通天閣100周年にあたり、その記念事業の一環として開催されたイベントである。会場の通天閣地下スタジオは、かってはNHKの「二人っ子」の舞台にもなった将棋道場があった場所である。今では定期的に歌謡ショーが行われるなど、いろんなイベントに活用されている。

 ロ PM1時に谷川浩司九段の挨拶で始まる。(司会は村田智穂女流二段)

 ハ PM1:10 「銀が泣いている」でおなじみの阪田VS関根の名勝負を四人の棋士がミニ解説を行った。

 

第1図9七銀の局面までを谷川九段と室田伊緒女流初段が解説し、第1図から終局までを井上慶太九段と久保利明九段が解説した。9七銀は7九銀の定位置から出発し12手をかけて9七の位地にたどりついている。手損に近い銀の動きだったが、ここから下手がよくなるから将棋は難しいものである。もともと、この将棋は関根(上手)香落ちでおこなわれ、上手が採った作戦が相振り飛車である。双方が、美濃囲いで、どこか現代の相振り飛車を見るようで、とても大正2年に指された対局とは思えない新鮮な感じをあらためて受けた。


 ニ PM2 井上九段と神吉宏充七段が通天閣社長の西上雅章氏を真ん中にする形で「爆笑トーク」ショーが始まった。話術の達人・神吉七段が終始リードして、笑いのうずの30分だった。

 ホ PM2:40 谷川九段vs久保九段による「特別記念対局」が行われる。解説は神吉七段と聞き手が室田女流初段で記録が谷川門下の都成三段が務めた。

 

 第2図は52手目後手の2七歩成に先手が3六飛と浮いた局面である。ここで、久保九段は3五銀と打ったが同飛と切られ、以下3三歩成以下押し切られた感じであった。この手で4五銀上はどうだったかなどの検討がなされていた。また、78手目9四歩のところではいったん、4五角成ではなかったかと神吉七段の意見。対局結果は95手で谷川九段の勝ち。

 久保九段が最後にここ数年、公開対局で勝ったためしがないとぼやいていた。

 谷川vs久保 通天閣将棋まつり.kif 直

ヘ PM4 内藤国雄九段 オンステージ

 最初の30分がトーク阪田三吉名人や師匠の藤内金吾八段のことを中心にしながら、お話しをされた。
 後半にマイクをもって、カラオケをバックに4曲を熱唱された。
  おゆき・王将(村田英雄)・浪花二人連れ(ご自身の持ち歌)・おさらば東京(三橋美智也

 なお、話しの中で森安秀光さんのことがでたが、いつ聞いても内藤さんご自身の無念さがひしひしと伝わってくる。私は振り飛車党で森安さんの将棋も好きだった。粘着流の棋風とは裏腹にあまりにも淡白な非業の死であり、運が悪かったではすまされないようにいつも思うのだが。森安秀光という人物と将棋を知らない世代も増えてきたのも、時の流れを率直に感じる。