ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

淡い期待

 2月という月は私にとってあまり良いことはなかった。

王将戦がストレートで終わり、高槻対局が消滅した。

予定していた大阪行きがかなわなかった。

 替わりに25日の女流名人戦の広島対局に行こうかと考えた。

西山さんが後手番なので先手の人がまたやらかすのではないかと

思い、躊躇した。予感は当たるもので行かなくてよかった。

 私、振り飛車党よと誘いながら実はそうではなかったという

<福間殿>みたいなものだ。

 さて、29日はA級最終局である。

ひいきの菅井8段は名人挑戦者の目が残っている。

強い期待を持って応援したいが、夢がかなわなかったら落胆が

大きいので淡い期待を持ってその日一日を過ごしたい。

 

今回の詰将棋:7手詰(月末まで日が浅いのでやさしい短編)

 

先手中飛車

2月14日に37期竜王戦1組で菅井8段vs永瀬9段の対局。

菅井8段の55歩位取り中飛車に対して後手は超速銀で対抗。

64銀対66銀で序盤の局面は落ち着いた。

囲いが先手が美濃から銀冠、後手は居飛車穴熊となった。

ABEMAで中継があったのでパソコン開きぱなっしで見ていた。

評価が大きくブレルことなく緊張感ある局面が続いた。

将棋は171手の熱戦で菅井8段が勝った。

菅井さん、こういう将棋が指せるなら、王将戦で一局ぐらいは

中飛車を指してくれてもよかったものを今更いっても「後の祭り」。

 

今回の詰将棋:17手詰

 

王将戦、終わる

 第73期王将戦第4局が2月7・8日に開催された。

後がない菅井8段は乱戦というか力戦調の振り飛車(3間)に誘導した。

こういう将棋は前例はあるものの振り飛車党の経験が豊富ということかもしれない。

菅井さんにとってこの4局目が一番よく指していると思う。

その証左に封じ手までに評価値が大きくブレルことはなかったので

ある程度手ごたえを感じていたに違いない。

 しかし2日目に入ってからはじりじりとした駒組が続き夕方5時近くになっても

互いの囲いが顕在で本格的な戦いには程遠かった。

そういったなか藤井王将が少しづつポイントを稼いでいったようだ。

左端の香を取られ、その香で美濃のかなめの金をはがされてほどなく投了した。

ボクシングでいえばテクニカルノックアウト

相撲でいえばまわしを取って技をかける間もなく寄り切られたような感じだ。

番勝負は屈辱のストレート負け。

フアンとしても落ち込んでばかりではいられない。

菅井さんには捲土重来を期してもらいたい。

私はこれで大阪へは行けなくなってしまった。

 <投了で露と消えにし第5局、難波のことも夢のまた夢>

 

今回の詰将棋:23手詰

 

女流名人戦

 2月4日に第50期女流名人戦第3局が開催された。

先手西山女流名人の3間飛車に対して福間女流4冠はまたも居飛車

これで3局連続して飛車を振らなかったことになる。

彼女はまれに居飛車を指すことはあったが、これほど頻繁に居飛車を指すことは

珍しく、結婚して棋風が変わったのではないかと思うほどだ。

 最近、二人の実戦集を買って一通り棋譜並べをした。

何といっても、相振り飛車の実戦譜の数々が素晴らしい。

男性棋士が相振り飛車を指したがらない実情に加えて、二人の棋譜はこのまま

いけば長い将棋の歴史において限りなく相振り飛車の定跡化に多大なる貢献と

なり、そして二人は後世に名を残すだろうと私は思っていたのだ。

それを福間さんが自ら放棄するということになれば実に遺憾なことである。

  さて、将棋の方は終盤が大熱戦で面白かった。

これでシリーズも少しは面白くなるだろう。

西山さんにとってこのように対抗型では負けられないという気概を持つことが

大切だ。

 

今回の詰将棋:23手詰

 

詰将棋の解答(1月ブログ分)

1月1日分:52角 44玉 45銀 同玉 46金 44玉 35角

     まで7手詰

 

1月19日分:44角成 53金打 52金 71玉 53馬 81玉

     72桂成 92玉 82成桂 93玉 83桂成 94玉

     85銀(95銀も可) 同玉 86金 94玉 84成桂

     同玉 75馬 94玉 85金 まで21手詰

 

1月21日分:84桂 81玉 72銀 同金 92銀 同香 72桂成

     同玉 84桂 62玉 72金 51玉 63桂打 同金

     同桂生 52玉 53金 まで17手詰

A級順位戦

 1月31日にA級順位戦一斉対局(8回戦)があった。

2位につけている菅井8段は佐藤(天)9段と対戦して敗局。

首位を走っていた豊島9段も斎藤8段に敗れた。

菅井8段は最終局にプレーオフに持ち込む可能性を残した。

この日、降級者も決まらなかったので最終局(2月29日)はきっと

観る立場としては盛り上がることだろう。

 さて、この日の菅井8段の将棋だが角道を開けたまま3間飛車に振った。

よって、見たこともないような乱戦の将棋となった。

もう少ししっかりした駒組での将棋が見たかったし、こんな乱戦は

好んで指すようなものではないと素人目には思う。

 王将戦のタイトル戦が進行中であるが彼の将棋そのものに変調を

きたしていなければよいがとも思う。

 

今回の詰将棋:25手詰

 

王将戦第2局

 前夜祭には行ったが対局はネットで見た。

1・2局とも振り飛車が通じなかったことがフアンとしてもどかしさを感じる。

第5局の高槻対局に暗雲が立ち込めた気分だ。

岡山県を始め、関西のフアンもきっとやきもきしていることだろう。

私も楽しみにしている一人だ。既にホテルを3泊予約済で準備万端なのだ。

タイトル戦をことごとくストレートで勝たれると相撲に例えるならば

双葉山大鵬を彷彿させるものがある。

今はとにかく第3局か第4局で一発入れてくれと願うのみだ。

 

今回の詰将棋:17手詰