2月9日分*64桂 同金 84桂 同歩 83銀 61玉 72銀打 同金 同銀成 同金 52金 71玉 83桂 同金 62銀 72玉 61銀生 71玉 62金 同玉 52飛成 71玉 72龍 まで23手詰
2月12日分*73金 同金 同と 同玉 64銀 同玉 65金 53玉 64角 43玉 52角成 同玉 42金 61玉 52銀 72玉 63銀成 同玉 73金 まで19手詰
2月9日分*64桂 同金 84桂 同歩 83銀 61玉 72銀打 同金 同銀成 同金 52金 71玉 83桂 同金 62銀 72玉 61銀生 71玉 62金 同玉 52飛成 71玉 72龍 まで23手詰
2月12日分*73金 同金 同と 同玉 64銀 同玉 65金 53玉 64角 43玉 52角成 同玉 42金 61玉 52銀 72玉 63銀成 同玉 73金 まで19手詰
2月11日に第15期マイナビ女子オープン本戦の準決勝2局が行われた。
一つは 先手・山根ことみ女流2段vs後手・香川愛生女流4段
前者は互いに向い飛車で始まる相振り飛車となった。
77手目先手は55飛車と桂を取りながら飛車を切り、同歩に54香以下果敢に攻めて103手で押し切った。後手は玉の囲いが中住まいだったので玉形の差が出たように感じた。
後者は先手・中飛車の対抗型となった。
終盤、先手玉に必死がかかり後手玉を詰ますしかなかったが95手目54銀以下が圧巻の寄せだった。54銀自体は詰将棋的視点から見える手だが以下、スリリングな寄せはとても見ごたえがあった。
決勝は里見4冠と山根さんの対戦となった。
昨年の女流王位戦番勝負の再来を思わせる相振り飛車の好勝負を期待したい。
今回の詰将棋:19手詰
1月1日分*44香 同飛 53角 同玉 52金 まで5手詰
1月3日分*81銀 63玉 52龍引 同金 72銀生 同玉 52龍 62飛 63金 81玉 72金打 91玉 82金 同飛 同龍 同玉 72飛 93玉 94銀 同玉 92飛成 93合 95香 まで23手詰
1月17日分*63角 同金左 同飛成 同金 64桂 同金 62金 同玉 53銀 71玉 72歩 同玉 63角 同金 同金 同玉 64金 72玉 63銀 71玉 62銀成 まで21手詰
1月20日分*82銀 同玉 74桂 71玉 81角成 同玉 82飛 71玉 62飛成 同金 82金 61玉 62桂成 同玉 53金 61玉 73桂生 51玉 63桂 まで19手詰
「棋泉」という棋譜管理ソフトがあり、これに2000局余の相振り棋譜を保存している。
相振りにおけるいろんなデータを確認したくて手数が100手までの棋譜で調べることにした。100手までで671局あった。全体数からみるとほぼ3分の1である。
完璧ではないがあらかた似たような傾向は確認できるものと思う。
<最初にどの位置に飛車を振るのか>
3間飛車→640 向い飛車→382 4間飛車→194 中飛車→126
あくまで最初の飛車の位置であって、対抗型と同じようにその筋にじっとしているわけではない。私は中飛車を目指したとき相手に3間に振られたらさっさと向い飛車か3間飛車に振り直すことにしている。相振りは縦の戦い。先手からみて相手玉が7筋・8筋にいることが多いのでそちらへ廻るのが合理的だと思っている。
<どの組み合わせが多いのか>
向い飛車 vs 3間飛車 → 135
3間飛車 vs 向い飛車 → 130
3間飛車 vs 3間飛車 → 110
以上3つの組み合わせが100局を超えるベスト3となる。
<どんな囲いの組み合わせが多いのか>
美濃 vs その他 → 120局
金無双 vs 美濃 → 105局
金無双 vs 金無双 → 82局
美濃 vs 美濃 → 79局
昭和50年代頃までは金無双が主流であったが現在は美濃囲いがこれを上回る勢いである。なお、「その他」とは矢倉、穴熊、銀冠、金美濃などを指す。
<どんな棋士が相振りを指すのか>
藤井猛九段 51局
久保利明九段 40局
内藤國雄九段 18局
戸辺誠七段 14局
藤井九段と久保九段がダントツの双璧である。私にとって相振りの水先案内人であった内藤九段が3位に入っている。戸辺七段はこれからも数多くの相振り実戦棋譜を積み上げてくれることだろう。
昭和50年代に活躍した次のような棋士たちが今回10局近く顔出ししている。
豪快だった佐藤大五郎九段、振り穴の大内延介九段、ダルマ流の森安秀光九段、相振りもうまかった山口千嶺八段、攻め十五段の北村昌男九段などである。あの当時の金無双同志の攻防戦の数々が私は一番好きだ。いまだにその棋譜並べにワクワクする。そしてそのことは私の詰将棋創作における金無双作品の原動力になってくれていることは確かなことだろう。
今回の詰将棋:19手詰
2022年1月15日は第15回朝日杯将棋オープン戦の名古屋対局が公開対局となりAbemaTVで中継された。
対局風景と大盤解説会があり、二台のパソコンを開いて終局まで楽しんだ。
午前10時からの対局相手が渡辺明名人。
後手の菅井八段の3間飛車で始まったが序中盤は千日手模様の手が続き2筋にと金を作られて一時はどうなることと思ったが90手目43桂で攻めの糸口を作り94手目47角が印象に残りつつ、かなり細い攻めをつないで192手で勝利した。
午後2時からの対局相手が豊島将之九段。
後手の菅井八段の向い飛車で始まった。先手は居飛車穴熊に囲った。 先手が一筋の突破から飛車交換となり、先手の41飛で難しい将棋になると思ったが56手目96歩からの端攻めからうまく寄せきってしまった。
穴熊崩しの見本のような一局だった。
今回の詰将棋:21手詰
振り飛車年鑑をイの一番に買った。
将棋界史上、初の企画によるものでとりわけうれしい不意打ちだ。
こんな本が出るとは思わなかったという意味で思いがけない贈り物だ。
まず目次を見ながらパラパラとめくってみる。藤井猛九段を始め、振り飛車に理解がある棋士たちのインタビュー・コラムなどが素晴らしい。これは先に出版された「相振り飛車名局集」になかったことだ。そして、これから棋譜並べをすることが実に楽しみだ。
振り飛車フアンで本書を知らずにいたら損だ。
知っていながら実際に手にしなければもっと損だ。
手にしながら積読だけで一局一局のスリリングな振り飛車の戦いぶりを見過ごしたら、いちばん損だ。
今回の詰将棋:23手詰