ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

詰将棋の解答(1月ブログ分)

1月1日分*44香 同飛 53角 同玉 52金 まで5手詰

 

1月3日分*81銀 63玉 52龍引 同金 72銀生 同玉 52龍 62飛 63金 81玉 72金打 91玉 82金 同飛 同龍 同玉 72飛 93玉 94銀 同玉 92飛成 93合 95香 まで23手詰

 

1月17日分*63角 同金左 同飛成 同金 64桂 同金 62金 同玉 53銀   71玉 72歩 同玉 63角 同金 同金 同玉 64金 72玉 63銀 71玉 62銀成 まで21手詰

 

1月20日分*82銀 同玉 74桂 71玉 81角成 同玉 82飛 71玉 62飛成 同金 82金 61玉 62桂成 同玉 53金 61玉 73桂生 51玉 63桂 まで19手詰

相振りデータ分析

 指し将棋は振り飛車党でとりわけ相振り飛車が大好きだ。

「棋泉」という棋譜管理ソフトがあり、これに2000局余の相振り棋譜を保存している。

相振りにおけるいろんなデータを確認したくて手数が100手までの棋譜で調べることにした。100手までで671局あった。全体数からみるとほぼ3分の1である。

完璧ではないがあらかた似たような傾向は確認できるものと思う。

 

<最初にどの位置に飛車を振るのか>

3間飛車→640 向い飛車→382 4間飛車→194 中飛車→126

あくまで最初の飛車の位置であって、対抗型と同じようにその筋にじっとしているわけではない。私は中飛車を目指したとき相手に3間に振られたらさっさと向い飛車か3間飛車に振り直すことにしている。相振りは縦の戦い。先手からみて相手玉が7筋・8筋にいることが多いのでそちらへ廻るのが合理的だと思っている。

 

<どの組み合わせが多いのか> 

向い飛車 vs 3間飛車 → 135

3間飛車 vs 向い飛車 → 130

3間飛車 vs 3間飛車 → 110

以上3つの組み合わせが100局を超えるベスト3となる。

 

<どんな囲いの組み合わせが多いのか>

美濃 vs その他 → 120局

金無双 vs 美濃 → 105局

金無双 vs 金無双 → 82局

美濃  vs 美濃 → 79局

昭和50年代頃までは金無双が主流であったが現在は美濃囲いがこれを上回る勢いである。なお、「その他」とは矢倉、穴熊、銀冠、金美濃などを指す。

 

<どんな棋士が相振りを指すのか>

藤井猛九段  51局

久保利明九段 40局

内藤國雄九段 18局

戸辺誠七段  14局

藤井九段と久保九段がダントツの双璧である。私にとって相振りの水先案内人であった内藤九段が3位に入っている。戸辺七段はこれからも数多くの相振り実戦棋譜を積み上げてくれることだろう。

昭和50年代に活躍した次のような棋士たちが今回10局近く顔出ししている。

豪快だった佐藤大五郎九段、振り穴の大内延介九段、ダルマ流の森安秀光九段、相振りもうまかった山口千嶺八段、攻め十五段の北村昌男九段などである。あの当時の金無双同志の攻防戦の数々が私は一番好きだ。いまだにその棋譜並べにワクワクする。そしてそのことは私の詰将棋創作における金無双作品の原動力になってくれていることは確かなことだろう。

 

今回の詰将棋:19手詰

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振り飛車満喫!朝日杯

2022年1月15日は第15回朝日杯将棋オープン戦の名古屋対局が公開対局となりAbemaTVで中継された。

振り飛車党の菅井竜也八段が登場した。

対局風景と大盤解説会があり、二台のパソコンを開いて終局まで楽しんだ。

 

午前10時からの対局相手が渡辺明名人。

後手の菅井八段の3間飛車で始まったが序中盤は千日手模様の手が続き2筋にと金を作られて一時はどうなることと思ったが90手目43桂で攻めの糸口を作り94手目47角が印象に残りつつ、かなり細い攻めをつないで192手で勝利した。

 

午後2時からの対局相手が豊島将之九段。

後手の菅井八段の向い飛車で始まった。先手は居飛車穴熊に囲った。 先手が一筋の突破から飛車交換となり、先手の41飛で難しい将棋になると思ったが56手目96歩からの端攻めからうまく寄せきってしまった。

穴熊崩しの見本のような一局だった。

 

今回の詰将棋:21手詰

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「振り飛車年鑑」を入手

 振り飛車年鑑をイの一番に買った。

 将棋界史上、初の企画によるものでとりわけうれしい不意打ちだ。

こんな本が出るとは思わなかったという意味で思いがけない贈り物だ。

 

 まず目次を見ながらパラパラとめくってみる。藤井猛九段を始め、振り飛車に理解がある棋士たちのインタビュー・コラムなどが素晴らしい。これは先に出版された「相振り飛車名局集」になかったことだ。そして、これから棋譜並べをすることが実に楽しみだ。

 

 振り飛車フアンで本書を知らずにいたら損だ。

知っていながら実際に手にしなければもっと損だ。

手にしながら積読だけで一局一局のスリリングな振り飛車の戦いぶりを見過ごしたら、いちばん損だ。

今回の詰将棋:23手詰

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謹賀新年

  本年も当ブログをよろしくお願いいたします。

 さて私の愛読書・「詰将棋パラダイス」のお話しです。

 詰パラを直接定期購読して半世紀近くになるが新年号を手にすることほどワクワクすることはない。今でこそ、毎日が日曜日だが現役のころを含めてその思いは一つも変わらない。以前は解答競争に参戦していたが全員がゼロからのスタートなのだ。それがいい。だから自然に今年もやるぞ詰将棋という気分にさせてくれたものだ。

 現在は解答よりも創作に重点を置いている。ここ数年、中長期の目標として詰パラ入選150回を目指している。2022年にある程度の入選回数をこなすと射程距離内の140台にのることができる。目標達成は早くても再来年あたりになるだろう。

 

下記の詰将棋は今年の年賀状に掲載した易しい5手詰作品です。

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詰将棋の解答(12月ブログ分)

12月6日*54角 63歩 64桂 81玉 72金 同金 同桂成 同玉 64桂 62玉 52桂成 同玉 61銀 53玉 63角成 同玉 64金 62玉 63歩 61玉 62金 まで21手詰

 

12月20日*41金 同玉 32銀 51玉 43桂 42玉 31銀生 41玉 42香 同金 51桂成 同玉 42銀成 同玉 43金 51玉 52金打 まで17手詰

振り飛車年鑑

マイナビより「振り飛車年鑑」が12月28日出版予定である。

クリスマスは過ぎているのでちょっとした正月プレゼントとなるだろう。

これは近来、歓迎すべき出版の一つといってよい。

先月の「相振り飛車名局集」に続いての朗報でもある。

 

この種の出版物は潜在的希望としてもってはいた。しかし、それは極めて実現可能性が低いとみていたのだ。なぜか。それは現在のトッププロの状況を見てほしい。たとえば、A級の10人に一人しか振り飛車党はいない。おそらく9割以上の棋士振り飛車を敬遠しているからだ。しかし、ネットでの将棋配信状況からし振り飛車好きが多いアマチュアをないがしろにしては将来、しっぺ返しがあると考えたのではないだろうか。

 

年度版と銘打つ以上、必ず毎年続けてほしい。それだけはお願いしておきたい。

今回の詰将棋:17手詰

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