ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

オンラインでの解答選手権

 例年、春先に開催される詰将棋解答選手権が2年連続中止となったところである。

 今年は初級・一般戦が本格的にオンライン会場での実施となり先だって「詰将棋解答選手権実行委員会」よりその詳細が公表されたところです。

 実施日は2021年4月10日(土)PM

 https://twitter.com/shogi-problem/status/1369483149969883144

ネット接続環境があればどなたでも参加できます。

参加費無料で事前の申し込みも必要ありません。

詰将棋解答選手権とはいったい、どんなものかとのぞいてみませんか。

詰将棋好きになる第一歩になってくれることを期待しています。

今回の詰将棋:5手詰 (初級戦には、こんな程度の問題が出題されます)

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詰パラ表紙に登場

 詰将棋パラダイスの令和3年4月号で自作が表紙に採用された。

 気合いを入れて狙っていたので嬉しいことには違いないのだがその真の狙いは別のところにある。その狙いとは採用された時の表紙の言葉にある。

 私の詰将棋作家への水先案内人は故・桑原辰雄氏であった。6年前の秋にその訃報に接したときは一つの時代の終焉を感じるとともに、常に氏を目標にしてきた手前、一抹の寂しさを禁じえなかった。

 そしてこれまでありがとうございましたとの思いを込めて最大級の弔辞を送りたくて仕方がなかったのである。詰パラの表紙の言葉という舞台でそれを成し遂げたことで肩の荷が下りたというか、胸につかえていた宿題を果たし終えたという思いが今はしています。

今回の詰将棋:19手詰

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詰将棋の解答(3月ブログ分)

3月1日*63桂 同金直 61金 同玉 52銀 71玉 72と 同玉 61角 81玉 72銀 91玉 81金 92玉 83銀成 81玉 72角成 91玉 73馬 同金 92銀 まで21手詰

3月3日*81銀 同玉 82馬 同玉 83銀 71玉 63桂打 61玉 72銀打 同金 同銀成 同玉 83金 62玉 71角 61玉 73桂 まで17手詰

3月14日*73金 61玉 62金 同金 53桂打 同金 同桂生 62玉 52金 同玉 43金 62玉 63歩 同銀 73銀 51玉 63桂生 同馬 42銀 まで19手詰

3月20日*73桂 51玉 43桂 同金 61桂成 同玉 52銀 62玉 43銀成 63玉 72龍 同玉 83金 62玉 71馬 同玉 72金打 まで17手詰

3月22日*64桂 61玉 53桂 同金直 62角成 同玉 71角 51玉 52金 同金 同桂成 同玉 53金 41玉 42金打 まで15手詰

順位戦における振り飛車の位置

2020年度の順位戦(A級からC2まで)がこの3月に終了した。

3月22日にYoutubeでアップされた「戸辺チャンネル」が興味ある内容でよかった。

順位戦で最も指された振り飛車は、また勝った振り飛車は等のデータであった。このような分析は将棋年鑑ですら行っていない。

さて、その内容をおおまかに見てみるとこうなる。

まず、順位戦の総局数が700局ある。

振り飛車が315局(45%)で対抗型300局&相振り15局。

次に最も指された振り飛車は?

① 3間飛車  93局(13%)

② 4間飛車  80局(12%)

③ 中飛車   55局(8%)

④ 角交換振り飛車 45局(7%)

次に最も勝った振り飛車は?

① 3間飛車  46勝

② 4間飛車  34勝

③ ごきげん中飛車 24勝

 意外に感じたのは全体に占める振り飛車の割合が思ったより多かったことと相振り飛車が異常に少ないことであった。

 この種の分析を女流将棋の全棋戦でしていただけないかと思う。

きっと、振り飛車の割合、とりわけ相振り飛車が多いことだろう。

今回の詰将棋:15手詰

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倉敷藤花戦予選より

2021年3月20日第29期倉敷藤花戦の予選がおこなわれた。

山口稀良莉女流2級vs小野ゆかりアマの一戦。

先手向かい飛車vs後手3間飛車の相振り飛車となった。

相振りはめったにお目にかかれないので貴重な観戦である。

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図は後手が36歩 同歩と一本入れておいて77角成の角交換から再度44角と打ち、先手がこれに55角と合わせた局面である。以下、後手は36飛 37歩に55角 36歩 77角成と攻め収束まであざやかに寄せきった。どうやら先手は55角と合わせた手がよくなかったようである。

今回の詰将棋:17手詰

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なぜ相振り飛車が好きなのか

指し将棋は振り飛車党である。

とりわけ、相振りが好きだ。

振り飛車は振る位置が4種類ある。

中飛車四間飛車、3間飛車、向かい飛車である。

相手も振ると、4×4で16種類の組み合わせとなる。

次ぎに、玉の囲い方をみてみると大きく5種類である。

金無双、美濃囲い、金美濃、右矢倉、穴熊である。

相手も同じように囲うので5×5で25種類の組み合わせとなる。

飛車の振る位置と囲いを組み合わせると途轍もない数字となる。

このことが勢い力将棋、手将棋となり嫌われるようである。

これは定跡が確立しにくい面があることも事実である。

私のような詰将棋創作の世界に遊ぶ者にとってはこのことがたまらない魅力となる。詰将棋創作のある局面でこういった手順が実現したらどうだろうとかいろいろと模索することが相振りの手作りのプロセスに相通じるものがあるからだ。そして、相振りの棋譜並べは先手を持っても、後手を持っても楽しい。これらのことが「金無双」作品作りの原動力になったのも事実である。

今回の詰将棋:19手詰

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女流王位挑戦者決定戦

3月2日、標記の対局が行われた。

伊藤沙恵女流3段vs山根ことみ女流2段の一戦。

戦型は伊藤さんが振り飛車党に対して時折みせる相振り飛車となった。図は40手目後手の山根さんが93銀と上がったところである。

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戦いはこれより本格的となった。一時は先手が2枚飛車が成り込み、入玉模様で指されるなどして先手が優位とみられたが、後手は入玉を阻止する巧みな指し回しで192手で熱戦を制した。山根さんは今期は連勝記録を作るなど好調でその勢いのまま挑戦者となった感がある。里見さんとの対局が楽しみである。両者、振り飛車党なので相振り飛車のシリーズになることを期待している。

今回の詰将棋:17手詰

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