ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

体調不良とジレンマ

1 詰将棋会合(九G)
正月も7日を過ぎたころ、得体のしれない頭痛としばらくして手足のしびれという体調不良に見舞われた。14日には年に2回の九州詰将棋グループの会合が博多で行われることになっていた。年の初めでもあり、仲間とあって談笑したいと思い、少々無理をしてその日、博多に向かった。1次会はかなり遅れて3時過ぎに会場についた。世話人のSさんに遅れた事情をこっそり話して、会合の輪に加わる。
 参加者数は10名。遠方から横浜の小池氏、関西創棋会から吉松氏が見えられていた。
吉松氏は現在、創棋会の世話人をされていて、大阪へよく行く私は日程さえ合えば、創棋会の会合には極力お邪魔するようにしている。彼とは古くからのお付き合いであり、今回九州に初お目見えであったので、無理してでも私が会合に出てきたかいがあったと感じた。
 2次会も参加して、いつも以上に陽気にふるまい、仲間に心配をかけないように努めた。


2 第67期王将戦第2局
 昨年は久保王将及び菅井王位のタイトル戦を現地の前夜祭&現地大盤解説会と追っかけをしたものである。
 今年はお二人の防衛戦である。その王将戦第2局(1月27・28日)がお隣の佐賀県に来ることが分かっていたが、前記のように体調がいま一つ、かんばしくないので前夜祭と現地大盤解説会へ行くことを断念した。静かにネットで観戦することにした。


さて、第2局は後手四間飛車vs先手居飛穴の対抗型となった。
図は後手が88手目75銀と勝負手を放った場面である。その一手前の先手41飛成をみて、私は生きた心地が正直、しなかった。そして、最後までどっちが勝っているのやら分からなかったのである。結果が久保王将についてくれたのでほっとした。
 もし、逆の目がでていたら、2月1日に行われたA級ラスト前、一局に悪影響が出ていたかもしれないと思ったりした。幸い、A級戦は勝利して6勝3敗となり、可能性の高い挑戦の目を残している。


3 第67期王将戦第3局
第3局は2月3・4日に栃木県で開催された。
第1局に続く、相振り飛車である。第1局があまりにも一方的だったので、私にとってあらためて注目の局となった。

図は70手目後手が42桂と打った局面である。その6手前、後手が64手目29飛車成と成りこんだあたりではまたしても後手の猛攻が成立しているのではないかと思った。
 先手が打った54角を42桂、それから51香と攻めるなど実にスリリングな攻防が続き、この将棋もどちらが良いのやら、よくわからなかった。終わってみれば、後手の金無双の囲いを攻略する参考棋譜みたいな感じがしないでもないが、そんな単純なものではないことは確かだ。この二人は第60期王将戦でもタイトル戦を戦っているが、あの頃の豊島さんとはあきらかに将棋の強さの質が違うように感じる。きっと、7番勝負までもつれるに違いない。個人的にはハラハラドキドキする将棋を一局でも多く期待したい。


4 古森悠太四段
昨年、9月に第61回三段リーグを2位で卒業したのが古森悠太四段である。彼は「関西駒の会」で世話人をされている古森秀樹氏のご子息である。
駒の会の関係者からプロ棋士が誕生したことは誠に喜ばしい限りである。駒の会の今後の発展にもきっと弾みがつくことであろう。
2月12日は大阪のホテル阪神で彼の祝賀会が開催される。私は「関西駒の会」とは10年来のお付き合いがある。この祝賀会にも案内状をいただいたが、諸般の事情により出席を断念した。
 祝賀会はきっと盛り上がることだろう。いつもにもまして、テンションがあがるであろうH会長、静かに喜びをかみしめるであろう父君、そしてなんといっても愉快なメンバーが多い駒の会ことであるから、その情景が目に浮かぶようでもある。
 新四段は振り飛車党だそうだ。このことが私は特に気に入った。久保王将や菅井王位に負けず劣らず、魅力ある振り飛車党として、これからの活躍を期待したい。
 さて、その彼が2月14日にTV(Abema TV)に登場する。
第49期新人王戦で藤井聡太五段との対戦だ。こういうのも「藤井効果」の一種なのだろう。
 将棋の内容はともかく、将棋盤から標準的な離れ方をするのだろうか?駒をさわる手つきはどうなのだろうか?など日頃とは違う視点を交えながら、ネット観戦を楽しみたいと思います。