2022年5月号の将棋世界の付録は「「女流棋士の相振り飛車」だった。
女流の実戦棋譜より39題を特選して「次の一手」形式で小高佐季子女流初段が執筆担当していた。彼女自身が振り飛車党なので、そのコツを周知していた部分もあるがうまく解説をまとめていた。
それに何といっても女流の実戦棋譜だけでこの小冊子ができたということが驚きというよりもむしろ当然なのだという思いがする。
今や、年間の振り飛車棋譜なかんずく相振り飛車棋譜は男性棋士のそれよりは女流棋士の方がはるかに凌駕するだろう。
振り飛車党同士の男性棋士は妙に振り飛車を譲り合ったり、けん制し合って相振り飛車を好まない傾向がある。その点、女流棋士は女の意地をものの見事に通してくれるのが痛快である。
<優柔不断の男性棋士、融通無碍の女流棋士>という表現がぴったりくるなと私は常々思っている。
今回の詰将棋:17手詰