2022年2月24日に第48期女流名人戦第4局が行われた。
挑戦者の伊藤沙恵女流3段が里見香奈女流名人に勝ちタイトル奪取した。
伊藤さんにとっては悲願の初優勝であり喜びもひとしおだろう。
彼女は居飛車党だが時折みせる相振り飛車にはいつも注目していた。
2強といわれ始めた女流棋界にこれで清麗に続いて女流名人戦とくさびを打ちこんだ。
女流棋界の興隆のためにはきっと良いことなのだろう。
私なりに里見さんの敗因を考えてみた。
一言で云えば彼女らしい将棋が指せていなかったのでないかと思っている。
第1局が袖飛車からの乱戦将棋だった。
第3局が振り飛車対抗型で向い飛車に振り勝っている(これが里見さんらしい将棋)。
第2局と第4局が56歩から先手中飛車を目指したが相手に飛車を振られたらさっさと左に玉を囲い、飛車を2筋に戻してしまった
私は振り飛車党の人がこういう指し方をするのは大嫌いである。
なぜ、経験豊富な相振りを避けたのか。
相手も得意と思われる相振りをさけたのか、あるいは経験数値が少ない対抗型の振り飛車側を相手に持たせたかったのか、奈辺の事情はよくわからない。
このシリーズ、相振りが2,3局は観ることができるのではと思っていた。
そのチャンスが二局はあったが里見さんが拒否している。それが一番残念。
要するに作戦がちぐはぐだったことが遠因だと思っている。
今回の詰将棋:11手詰