ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

相振り飛車名局集

待った。出た。ようやく出た。

振り飛車の実戦集が出た。

実は一度過去に出たことがある。

書名は『力戦 相振り飛車の戦い』(百番収録)。

昭和58年出版だから実に38年ぶりだ。

だから待望の一冊なのだ。

あのころから相振りを取り巻く状況はあまり変わっていない。

年間の出現頻度も低いマイナーな戦法なのだ。

手詰まりになりやすい、定跡が確立しにくく手将棋になりやすいなどで振り飛車党の男性棋士が敬遠しがちなのだ。振り飛車党同士の対戦なら本来なら相振りになるのが自然の流れだ。振り飛車党の意地を通してくれないからだ。そこへいくと女流棋界はすこし違う。その意地をなんがなんでも通してしまう。女の意地の素晴らしさだ。

女流棋界が発展した現在は「相振りの総局数」はいまや男性の世界よりは早晩、上回るのではないかと思っている。

なかんずく、定跡がはっきりしないからこそ「相振りの棋理」を究めてくれることがプロ棋士の使命の一つだと思っているが、所詮アマチュアの遠吠えなのだろう。

今回の詰将棋:33手詰

f:id:stoneriverki:20211123142136p:plain