午前10時から行方尚史9段vs阿部光瑠6段でその勝者が午後2時から佐藤天彦9段との対局という組み合わせだった。
この日は女流王座戦が一番気になる対局だったので、阿部6段に淡い期待は持っていたものの振り飛車戦はないだろうとみていた。
ところがふたを開けてみると、阿部6段が四間飛車で行方9段に勝利し、午後は再び飛車を振ってくれた。これに佐藤9段は相振り飛車で応えてくれた。阿部6段、相振りのほうは負けはしたがなかなかうまく指していた。これを契機に本格的な振り飛車党になってくれないかと思ったりしたものである。
途中図は行方戦との一戦で93手目44角と桂を取ったところで、これに後手は同銀と応じた。先手の次の一手が秀逸だった。43歩!この垂れ歩で先手の攻めが切れなくなった。このあと117手で攻め合い勝ちとなった。
ところでこの4間飛車は玉の囲いが端から金無双だった。金無双詰将棋を量産している私にとってはうれしい気分だがシンプルな序盤の駒組みが魅力で振り飛車党になった身としてはやや戸惑いがある。振り飛車に限らずいろんな囲い方が最近はみられるようになった。きっと指し将棋が進化をし続けているということなのだろう。
今回の詰将棋:21手詰