ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

王位リーグ入りが意味するもの

 佐々木大地5段は昨年暮れの棋王戦挑戦者決定戦で敗れ、ほどなくして海外旅行に飛び立った。

 その戦いの結果にかかわらず計画していた旅だったとしても普通なら傷心の旅になるところだ。でも、そこは勝負師。何らかのプラスになるものをつかみたいと思っていたに違いない。旅はえてして日常の中の自分とは違うものを感じ取り、いわゆる視野が広がる機会を得ることがあるものだ。

 そして、年も改まり1月7日王位リーグ入りをかけた渡辺明3冠との対戦を迎えた。この日、アベマTVで中継があった。日頃、振り飛車戦以外はみることがない私は彼の結果としての勝敗が気になり時折のぞいていた。中盤、飛車金交換で駒得してからは指しやすい状態が続き、収束はまるで詰将棋の邪魔駒消去を見るがごとく銀の成り捨てで勝利した。この1勝の意味するものは極めて大きい。

さらなる活躍を期待したい。