ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

意外な玉の囲い方

 9月19日のネット注目局は朝日杯の中川大輔8段vs長岡裕也5段の一戦だった。先手中川8段の居飛車に対して後手長岡5段は振り飛車でいわゆる普通の対抗型だったが少し変わっているのは後手の玉の囲い方が「金無双」だった。通常は相振り飛車戦にしか現れないのだが、この金無双が最後まで大きく乱れることなく後手振り飛車の完勝だった。

 最近、相振りの金無双ばかり追い求めているので、なんだか嬉しくなってきた。一見、弾力性のない囲いに映るかもしれないが穴熊なんかよりも俄然融通性がある。82銀の位置、2枚金の並び、桂香歩の適当な乱れなどで詰将棋の素材に苦労したことは私にとってあまりない。詰将棋作家にとって好きな戦法の将棋を観戦しながら、素材や創作のヒントを拾えたらこんなに有意義なことはない。

今回の詰将棋は17手詰。

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