ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

第75期順位戦

 はなばなしいエポックを画したとも云える名人戦の喧騒をよそに、第75期順位戦が6月1日おごそかにスタートした。
その皮切りはB2順位戦。ここ数年のこのクラスは振り飛車党が多いためか、他のクラスと比して振り飛車戦をより多く観戦することができる。


 この日、このクラスを構成する全員に対局がついた訳ではないが、7局中、4局が振り飛車戦となった。
一番の注目局は藤井・戸辺戦である。真正の振り飛車党だけに相振りになるだろうと戦型予想したがそのとおりとなった。

 途中図は42手目後手が34飛とした局面である。
以下、先手45銀と飛車にあてながら、本格的な戦いとなった。
この将棋の特徴は飛車、角という大駒がある時は龍となり、馬となってめまぐるしく動き回る展開となった。
大駒の乱舞は一見、大味のようでもあるが振り飛車らしい捌きあいの醍醐味が十分味わえた。
170手の長丁場がそれを物語っている。


 さて、この1年。順位戦の中継において、パソコンのウインドウズの窓が振り飛車戦の数だけ開き、深夜に一つづつ閉じられていく日が数多くあることを祈りたいものである。

藤井vs戸辺.kif 直