ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

ソフトが指した驚愕の一手

 3日間、ネット観戦した電王戦。それぞれの対局にはソフトの特有の指し手とともにそれぞれのドラマも生まれた。とくに、決勝戦となったAWAKEとPonanzaの息詰まる終盤の攻防はプロの検討も追いつかないほどだった。

 さて、特に私が印象に残ったのは次の対局でした。初日におこなわれたスイス式リーグ戦における やねうら王vs習甦 の一戦でした。下記の図は後手31角が86角と歩頭に飛び込んできたところです。一瞬、バグしてしまったかと思いました。

どうやら、これは一応、理にかなった手らしいのです。実戦は先手が86歩と取り、次に後手は同歩で次の87歩成が受からないのです。次の先手の指し手は普通、65歩、87歩成、66角と軽くかわしたいところですが、先手は78銀と引きました。と金は精算してしまった方が良いと判断したのでしょう、以下87歩成、同銀、同飛成と進みました。そして先手は98角、84龍となり以下局面が落ち着いた一局となりましたが、勝負そのものは盤上の2枚の角をうまく活かして先手のやねうら王が勝ちました。序盤早々にこのような手が成立するとは、将棋の手は本当に奥深いものですね。


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本日の詰将棋:37手詰