西川慶二七段vs脇謙二八段 第50期B2順位戦
この途中図を見て大方、普通の相振りの出だしからこうなったのだろうと思うに違いない。ところが、これは横歩取りからの発展図なのである。こんな展開になるのだったら、たまには横歩取りも指してみようと振り飛車党は決して思ってはいけない。横歩取りは一手バッタリの危険がひそんでいるので、慣れない戦法は指してはいけないのだ。でも、こういう棋譜はたまに並べてみることは良い。相振りの攻め手筋が頻繁に現れるからである。
さて、本譜の92手目46歩が先手陣を直撃する急所の一手である。46同歩は47歩、同金左、35桂、45歩、47桂成、同金、46歩以下寄り筋である。後手は読みの入った応手で先手の攻めを振り切った一局といえる。
▲6六角 ▽4六歩 ▲同歩 ▽同金 ▲4七歩 ▽4五金 ▲9六歩 ▽8二銀 ▲9五歩 ▽5四歩
▲7四歩 ▽同歩 ▲8四歩 ▽同歩 ▲同飛 ▽5五歩 ▲7七桂 ▽8三歩 ▲8六飛 ▽5三銀
▲9四歩 ▽同歩 ▲9三歩 ▽同香 ▲8五桂 ▽6四銀 ▲9三桂成 ▽同銀 ▲同角成 ▽同桂
▲9四香 ▽9二歩 ▲9三香成 ▽同歩 ▲9五桂 ▽7三金 ▲8一銀 ▽同玉 ▲8三桂成 ▽7一玉
▲7二歩 ▽同金 ▲同成桂 ▽同玉 ▲8九香 ▽6二玉 ▲8一飛成 ▽4六歩 ▲4一竜▽5二銀
▲4二竜 ▽5三銀引 まで96手で脇八段の勝ち。