ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

竜王戦<前夜祭>

 第26期竜王戦第3局が11月7,8日に福岡県筑紫野市二日市温泉「大丸別荘」にて開催される。
 その前日(6日)に開催された前夜祭に行ってきた。

長崎からは博多へ行く際の通り過ぎるだけのことが多いJR二日市駅だが、初めて温泉街へ足を踏み入れた。読売新聞社の案内はがきによると、駅から車で5分と書いてあったが、時間があったので歩いてみると意外に近く感じた。大丸別荘は威厳のある大きな旅館だった。

 予定通り午後6時より前夜祭は始まった。100人ほどの出席である。主賓席用にテーブルが3つあり、あとは立食形式である。出席者全員に記念扇子が配られた。

<前夜祭の式次第>

*読売新聞西部本社(弘中氏)の挨拶
  「今の将棋界を代表する2人の対戦。明日から、手に汗握る戦いが繰り広げられるだろう」

*福岡県副知事(海老井氏)の挨拶
  「歴史に残る名勝負になることを期待している」

筑紫野市長(藤田氏)の挨拶

青野照市九段による乾杯の音頭

*両対局者の登壇による明日の対局を前にしての挨拶

 渡辺竜王:中盤戦に入り、より一層集中して指したい。
 森内名人:福岡は初めてのタイトル戦を戦った場所。ベストを尽くす。

筑紫野市長による両対局者への記念品贈呈
(ここで、両対局者は退席)

*出席棋士の登壇による紹介 

加藤一二三九段(立会人)、青野照市九段、豊川孝弘七段(副立会人)、中田功七段、黒川智記二段(記録係)

 私見:女流が来ていなかったけど、大盤解説の聞き手に華がない?

*加藤九段と豊川七段による明日の対局の見どころ(ミニトーク

豊川:1、2戦を振り返っていかがですか?

加藤:第1戦はニコニコ動画で私は解説いたしましたが大接戦でした。第2戦は同じ出だしで2連勝となったがよく同じ形になることはあります。問題は明日の戦型ですが、森内さんが先手なので矢倉を目指すでしょう。

豊川:奇数局の3戦目は大事だと云われますがどうでしょう。

加藤:渡辺さんは2連敗して相当きついが、3連敗4連勝の実績もあるから、4連勝をイメージしながら望むでしょう。

豊川:森内さんは福岡では2回負けているので、今回は背水の陣で来ていると彼の挨拶の中で感じました。

加藤:森内さんの対局態度は棋士のなかでもNO1に近い。終始、変わらない。一つの美学を持っており、対局態度が実に美しい。(森内さんの意気込みとはやや違う受け答え?)

 私見:4年前の第22期竜王戦で森内挑戦者がストレートで敗れ去ったときは、一将棋フアンとして大いに落胆したものだが、今次の第3局で森内名人が制したら、あの時と逆の目が出やしないかと少々、危惧する。2連勝の森内名人がタイトル奪取に大きく前進するか、10連覇がかかっている渡辺竜王が片目をあけて反撃に転じるかの重要な一局であることに変わりはあるまい。