ストンリバーの日記

「詰将棋パラダイス」同人作家が語る将棋一般ブログ

詰将棋全国大会参加記

 7月14日(日)名古屋市で開催された第29回詰将棋全国大会へ行ってきた。


 今年は例年に比べ、梅雨末期の集中豪雨に見舞われることもなく、また台風襲来もないという天候にめぐまれ、且つ、関東や関西からもアクセスがしやすい地の利が功を奏してか、百名を超える参加者で、実に盛況であった。


 プロ棋士の参加は谷川浩司九段、浦野真彦八段、北浜健介八段、村田顕弘五段の4人。いずれも、一詰将棋フアンとしての立場で参加されたのが嬉しい限りである。


 大会の進行はまず、名古屋開催の運営にあたった「香龍会」を代表して、大会実行委員長の関半治氏による冒頭挨拶で始まり、全日本詰将棋連盟会長である柳田明氏の挨拶、日本将棋連盟会長である谷川浩司九段による来賓祝辞、詰将棋パラダイス編集長である水上仁氏の祝辞、全日本詰将棋連盟幹事会の報告を猪股昭逸氏からと進められた。
 そして、七條賞表彰、門脇賞表彰、10回参加者表彰などがとりおこなわれる。


 さて、第1部メインの看寿賞表彰である。
毎年、受賞作品がプロジェクターで詳しく手順が公開解説される。
今年の感想として、特に看寿賞という言葉の重みがスクリーンに華麗にくりひろげられる駒の舞いをみて、はじめて私のこころにことりとおさまった感じがした。やはり、かなわないなと己の創作力の拙さを再認識するとともに、詰将棋に対する若干のモチベーションの高揚感に救いを求めた次第である。


 休憩をはさんで第2部の始まりは詰将棋解答競争(3手、5手等)である。
これは参加者全員でタイムトライアル風に問題を解き進めて、全30問の正解数を競そうものである。これは毎年行われる楽しいひとときでもある。


 次にあったのが詰将棋創作競争である。初めての試みであり、5人一組のチームを4チーム作成して、10分以内に課題条件を満たす詰将棋を作り、それを参加者に優劣の判定をしてもらおうという方法で行なわれた。
 条件が厳しかったのか、不完全(余詰、不詰)でつぶれたりした作品もでてきた。これは9手以内で作れというのも少し厳しい条件の一つだったと個人的には思うので例えば手数にこだわらないとかやり方次第では今後とも面白い企画として発展する要素があるように見受けられる。


 最後に記念撮影をおこなったが、参加者数が多かったために二班にわけて行われた。下記の写真はそのうちの1枚(私が撮影したもの)。


 懇親会について
会場を移してPM5:30から開催された。昼の部では参加者の多くと言葉を交わす機会もないが、懇親会では1年ぶりに会う人、会ってお話ししたかった人、などあちらこちらのテーブルで和気あいあいの話しが弾む。詰将棋に対する思いは人それぞれ。それを聞ける年に一度の有意義な夜である。惜しむらくは会場が少し狭かったことである(そういった懸念はすぐにアルコールの勢いが消し去ってくれはしたが)。


 来年は節目の第30回大会となり、東京での開催が決定している。また、元気で皆さんとお会いしたいものである。